前回はブラサカアジア選手権のチケット代になってしまったが、これからはちゃんとブラサカのことを掘り下げてみてみたい。
夏の快晴のアメフトグラウンド。照り返しが暑い屋外で3面のコートを使って熱戦が繰り広げられた。
ブラサカを存じあげない方に説明するとブラサカ(ブラインドサッカー)とは盲目の人がプレーするサッカーのことで、ブラサカはフットサルと同じ5人制(フィールドプレーヤー4人+GK)でコートもフットサルと同サイズだ。しかしブラサカの場合はボールの中に鈴が入っており、選手はプレー中はこの鈴の音を頼りにプレーする。
またアイマスクを付けてプレーし、ボールホルダー(ボールを持ったプレーヤー)に接触しようとする時にはその選手は「ボイ(voy…スペイン語で〔私は行く〕という意味)」と発声することにより、ボールホルダーにチャージすることを伝えるという特徴がある。
盲目の人がプレーするブラサカであるが晴眼者(目が見える人)もアイマスクでプレー可能である。
GKは晴眼者もしくは弱視者がプレーするがプレー可能エリアは5×2メートルのGKエリアに限られている。また普通のサッカーと違いブラサカでは「コーラー」と呼ばれるポジションがあり、コーラーは晴眼者が務めるが彼らはゴール裏で声を掛けてコート上の選手にプレーの指示を出してチームの勝利に貢献するというブラサカ特有のポジションもある(コート上の5人とは別)。
またタッチライン沿いにはパネルが貼ってあり選手達がプレーする時に時間のロスにならないようにしたり、CKでは視覚を使って普通のサッカーのような空中線は無理なので全部ショートコーナーになる。これもブラサカ特有のプレースタイルだ。
「プレーを掘り下げる」と言いながら今回はルール説明に終始した。③では今度こそ試合のことを説明したい!
参考文献 闇の中の翼たち ブラインドサッカー日本代表の苦悩 岡田仁志 幻冬社 2009年
サッカーの憂鬱② 能田達規 実業之日本社 2013年