今(2015/06/03に執筆)スポーツニュースのみならず一般のニュースでも大きく扱われているFIFAの汚職事件。今回はスポーツビジネスのブログを曲がりなりにも
やっている筆者が、この件について避けてはいけないので色々思うことを書くことにした。

そもそもサッカービジネスというのは日本だとイメージしづらいが魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界なのである。色々と腹に一物のある輩がゴロゴロした世界だ。

前にW杯日韓大会の招致レースの話をした時に、この招致レースというものは単に開催地を決める戦いだけでなく、FIFAの政治的な内部抗争での代理戦争でもあるという話をした。

この時日本は当時のFIFA会長のブラジル人アベランジェの庇護のもとでアジアや世界のサッカー界で着々と地盤を固めていった。

しかし一方でサッカーの祖国である欧州の理事は本場を蔑ろ(ないがしろ)にされた上に、アベランジェのFIFA内の独裁に嫌気がさしスウェーデンのヨハンソン理事を中心に政権闘争を仕掛けた。

そのヨハンソンに韓国は反アベランジェ体制の為に、W杯を韓国でやろうと話を持ちかけた。

だからこの時の招致レースというのは単なる開催地決定の問題だけでなく「日本=アベランジェ=南米・アジア・アフリカ」vs「韓国=ヨハンソン=欧州」というサッカー界の派閥争いの代理戦争だったのだ。〈②に続く〉