スポーツの現金化 (その313・サラリーキャップ①)

筆者(独眼鉄)もスポーツビジネスのブログをここまでつらつらと書き連ねてきた訳であるが、今まで書いてきたスポーツビジネスの単語の中で「サラリーキャップ」という言葉がある。

プロスポーツのブログを書いている人なら解ると思うが、サラリーキャップという言葉は一般的な言葉ではないので今回はこれを説明したい。

そもそもサラリーキャップという単語を説明する為には、サラリーキャップが生まれた背景から説明しないといけない。

メジャーリーグ(MLB)ではリーグ創成期の1930年代から悪名高い「保留制度」があり、この制度のせいで当時の選手は移籍先や給与額といった選手生命の根幹をなすモノを、球団に握られており自由は全くなかった時代があった(少し前の日本のプロ野球もそうだった)。

そんな選手の自由を奪う保留制度に対抗して、選手が権利を主張できるようにする為にできたのが有名な「FA制度」である。FA制度が生まれたことにより、最初の所属先である一定の成功を治めてその球団の勝利や発展に貢献したプレーヤーは、球団の勝利に貢献した見返りに次の移籍先を自由に決める権利を獲得したのである。勿論次の移籍先というのは前の球団より金銭面で好条件になるパターンが多い。<②に続く>