<①からの続き>そうしたボクシングのマッチメークの難しさを見てきた訳だが、何もこの手のマッチメークが難しいのは海外だけではなく日本も同様だ(というより日本の方が難しい)。

日本でもビッグマッチのマッチメークが難しいのは筆者(独眼鉄)のブログでもよく言ってきたが、日本の場合何がネックになるかと言えばやはりテレビ局との兼ね合いである。

昔は特定のテレビ局の傘下に入っていれば(大抵ジムのプロモーターとテレビ局のプロデューサーが同じ大学という繋がりからくるのだが)、ボクシングの世界戦のマッチメークができていたが(要はそれが「強み」だったが)、今の時代はある強豪ボクサーが出てきて、近い階級のライバルとの試合をボクサー本人やジム関係者・ボクシングファンがその一戦を望んでも、テレビ局がどっちの局で放映するか?という兼ね合いで結局試合が流れるという話は枚挙にいとまない。

つまり今の時代特定のテレビ局との繋がりが「弱点」となる時代になった。こうしたボクシングビジネスと動画放映システムの変化が今のボクシング界のビッグマッチが流れる原因の1つになっている。

その為日本の格闘技ファン(ボクシングに限らず総合格闘技やキックボクシングのファン含めて)の中に、(以前紹介した)ペイパービュー(PPV・1つの番組ごとの切り売りの有料放送)の実現を望む話があるが、モロに電波利権の絡む話なので実現は非現実的だ。

ビッグマッチが決まるというのはボクシングファンの脳内妄想のようにはいかないのだ。