少しスポーツのテーマから離れることだが今の日本社会というのも、ネットが普及して(筆者も今ブログを書くのに使っているが)、それまで自分の考えを広く他者に伝えるにはマスコミのような世界に就職しないと100%無理だったのが、今は(このブログもそうだが)何の特別な立場でもない人間でも(評価は別にして)自分の意見を言えるようになった。

それは素晴らしい反面、危険でもある。というのも今ネット上では(それまで日本にとって取るに足らないと思われていた)中国や韓国といったアジア諸国にものづくりの地位を奪われ、その上東南アジアも台頭してきている。

自分達の仕事を奪われた日本人の元労働者達は「自分たちが薄給(or無職)なのは全部中国や韓国が悪いんだ!」とお門違いな怒りをぶちまけ、ネットの世界でそれが匿名のヘイトスピーチに繋がっている。

しかし今日本が慢性的な構造不況なのは中国や韓国が悪いのではなく(あっちも自殺率の高止まりや汚職で厳しいらしいが)、米ソ冷戦後にグローバル化が進行するのがわかっていたのに、何の対策も打たなかった政治家や本来ブレーンになるはずの存在意義が問われる経済学者や表面的なところしか見えていないマスコミの責任である。

しかし、本来責任を取るべき学者やメディアがその責任転嫁の為に、アジア諸国へヘイトスピーチを加担するのは皮肉である。

だが、今の時代アジアバッシングをして日本だけ「純血主義」を守れるか?という話である。<②に続く>