スポーツの現金化 (その224・年俸480万円のJリーガー②)

<①からの続き>さてそんな華やかなJリーグの世界でも経営努力という点では地味な努力をしている訳だが、そんなことを言っても「子供の夢であるプロスポーツ選手の年収が500万円にも満たないなら、子供はサッカーを最初から選ばない」という声もある。

おっしゃる通りである。Jリーグ側もちゃんと考えていて、そのチームでレギュラーに抜擢された選手が活躍した場合ストーブリーグで契約更改する時に、その選手は「A契約」に昇格することがある。

A契約になると年俸の上限は1000万円を超えることも可能で、いわゆる「サッカーでご飯を食べる」という実感が湧くのも、ある意味このA契約なのかもしれない。

最近のジェフだと大卒2年目(当時)だったトップ下の町田也真人(まちだ・やまと)が新人からレギュラーになりA契約になったという話を聞いた。

ただ自分の応援しているジェフ千葉というクラブはJ2でも、親会社のクラブに対するサポートはJ2のリーグ全体から見る体制の充実度はトップレベルだから、町田に対してもここまでことができるのであって､同じJ2でも地方の中位クラスのチームではここまでのことはできない(特に親会社を持たない市民球団のようなクラブには無理である)。

こうして年俸480万円のJリーガーについて見てきたわけだが、華やかなプロスポーツの世界も実は地味な経営努力の積み重ねによってプロのサッカーの試合が成立しているのである。