スポーツの現金化 (その220・東京にビッグクラブを作る⑧)

<⑦からの続き>⑦では選手自身の怪我のケアについて言ってきた訳であるが、これからは選手の家族に対する健康のケアについて考えていきたい。

ただこれは前にも言った通り人様の家庭のご不幸にも繋がる大変デリケートなテーマなので、そこはちゃんと考えて述べていきたい。

以前プロ野球で広島や巨人で活躍した左腕投手の川口和久が、自身の著書である「投球論」でなぜ巨人キラーの川口自身がその巨人に移籍したのか、そのいきさつを述べていた。

川口自身は広島という街やカープという球団に非常に愛着もあるが、川口の義理の父親が病気でどこか良い医療機関はないかと探し、首都圏にあるということがわかった。

親の治療のケアをしっかりサポート出来るようにする為に、川口は東京の巨人への移籍を決めた。

当初巨人への移籍は金目当てかという心ない批判もあったが、真実は違うところにあり親の病気に対する治療のケアが移籍の決め手だった。

他にも現ジュビロ磐田監督の名波浩も一時期東京Vでプレーしていたが、それも実の母親の病気に対する看病で治療出来る環境を作る為に東京に移籍したのである。

スポーツ選手というのは20代というのは割と好きにやれるところがあるが、30代に入り所帯を持ち親も老いてくると色々と考えなくてはいけない事も増えてくる。

選手の家族の健康というのはかなりデリケートな問題なので軽々しく語れる事ではないが、酸いも甘いも噛み分けたベテラン選手が最高の医療体制で自身や家族のサポートができれば、そのベテランは献身的な汗かき役もいとわないであろう。

今回はかなりデリケートな話題であったが、東京という街のクラブの「最高の医療体制」というアドバンテージについて考えてみた。