<前編からのつづき>先日テレビ番組でイギリス人の庭師の方が言っていたが「自分(イギリス人庭師)が日本に来た当初はブリティッシュガーデニングのブームであった。しかし日本の夏はイギリスより暑く湿気があるし、日本の冬はイギリスのそれよりも厳しい。いわば日本とイギリスは全く気候が違うのに、日本人は日本の風土に無理矢理イギリス式のガーデニングをしようとして、草木をむやみに枯らせている。そして枯れそうな草花に無理に肥料を与えて育てている」と言っていた。
この話を聞いてなるほどと思った。ガーデニングの観葉植物もサッカー場の芝も植物という意味では同じである。そして日本とヨーロッパでは夏も冬も、それぞれ気候や文化がまるで違う。日本のサッカー場の芝は夏芝(暖地芝)といって夏に青々と伸びて冬には冬眠するタイプの芝で、夏に適した芝の刈り方や肥料の与え方があり、日本の芝はこの夏芝でサッカー場を管理できるように作られている。芝というのは水の与え方や肥料の種類・与えるタイミングによって容易に枯れてしまう育てるテクニックがいる難しい繊細な植物である。
他にも日本とヨーロッパの気候ではよく名古屋のストイコビッチがJリーグに来た頃「ヨーロッパも夏は暑いがカラッとしているのに対し日本の暑さで一番嫌なのは湿気だ」と言っていたが、夏の湿気は人間にとっては苦痛だが、芝に養分になる。日本のサッカー場の芝も夏の湿気に弾力の出るみずみずしい芝となり、グラウンドキーパーの関係者もこの20年、日本のサッカー界が世界レベルのパフォーマンスができるような芝を作るよう血の滲む努力をしてきたのである。
それを世界のサッカーの中心はヨーロッパだから、ヨーロッパのように秋春制にしようというのは少し短絡的である。芝の為にサッカーをする訳ではないが、芝が悪いピッチではサッカーができない。大間の特上のマグロ寿司でも醤油がなければ意味がないようなモノである。
何度も言うように日本とヨーロッパでは夏(冬)の気候や過ごし方(ヨーロッパは夏はバカンスの季節だから試合をしない)も異なる。それを型にハメるように形だけ秋春制に持っていってもうまくいかないのは自明である。
秋春制の議論は多いが、芝というサッカーに欠かせないモノも考慮した上で、サッカー界の将来を考えてもらいたい。
この話を聞いてなるほどと思った。ガーデニングの観葉植物もサッカー場の芝も植物という意味では同じである。そして日本とヨーロッパでは夏も冬も、それぞれ気候や文化がまるで違う。日本のサッカー場の芝は夏芝(暖地芝)といって夏に青々と伸びて冬には冬眠するタイプの芝で、夏に適した芝の刈り方や肥料の与え方があり、日本の芝はこの夏芝でサッカー場を管理できるように作られている。芝というのは水の与え方や肥料の種類・与えるタイミングによって容易に枯れてしまう育てるテクニックがいる難しい繊細な植物である。
他にも日本とヨーロッパの気候ではよく名古屋のストイコビッチがJリーグに来た頃「ヨーロッパも夏は暑いがカラッとしているのに対し日本の暑さで一番嫌なのは湿気だ」と言っていたが、夏の湿気は人間にとっては苦痛だが、芝に養分になる。日本のサッカー場の芝も夏の湿気に弾力の出るみずみずしい芝となり、グラウンドキーパーの関係者もこの20年、日本のサッカー界が世界レベルのパフォーマンスができるような芝を作るよう血の滲む努力をしてきたのである。
それを世界のサッカーの中心はヨーロッパだから、ヨーロッパのように秋春制にしようというのは少し短絡的である。芝の為にサッカーをする訳ではないが、芝が悪いピッチではサッカーができない。大間の特上のマグロ寿司でも醤油がなければ意味がないようなモノである。
何度も言うように日本とヨーロッパでは夏(冬)の気候や過ごし方(ヨーロッパは夏はバカンスの季節だから試合をしない)も異なる。それを型にハメるように形だけ秋春制に持っていってもうまくいかないのは自明である。
秋春制の議論は多いが、芝というサッカーに欠かせないモノも考慮した上で、サッカー界の将来を考えてもらいたい。