<前編からのつづき>
冒頭でも言ったが独立リーグというのは本当に金がかかる。金食い虫としか言い様がない。アウェイへの遠征も選手が25人に監督・コーチやマネージャーが入って35人ぐらいの大の男達が、バスで何時間も(時には半日!!)かけて移動するのである。マイナーでは人件費削減の為に試合のチケットのもぎりも監督がやるところもあるというが、そのぐらいカツカツの経営なのである。ミールマネー(食事代)も一人一人なら安いがそれも何十人分準備しなければならない。アイスホッケーのマイナーリーグでは選手の週給は500ドルで生活するが、独立リーグのオーナーはこういう選手の給料を毎月30人分用意しなければならないのである。

それに加えて野球やホッケーは用具代も半端なくかかる。以前野球のボールが日本では一個1000円(公式試合球)するというが、アメリカでもボール代は高くつくだろうし、メジャーみたく放映権収入なんて独立リーグでは期待できないだろうから、結局こういう費用もオーナーのポケットマネーが頼りである。

こうしてスポーツというのは野球だろうがバスケやホッケーだろうが、チームを運営するのは金がかかって仕方ないモノである。しかしそうやって金がかかる集団を養っている、「おらが街の顔であるこの野球チームは俺の金で食わせてやっているんだ!」という誇示をできることによって、地元の街の人も「あの人(地元の大金持ち)があのチームのオーナーになって選手を養っている」という一種のステータスとなる訳である。スポーツチームを1チーム養うのは想像以上に骨が折れるが、それがアメリカでは大金持ちの一種の「格」に繋がるのである。

※スポーツ媒体でいずれスポーツビジネスの記事を書くのを目標としてます。関係者の方はメッセージ下さい。