前回のブログのエントリでアメリカにおけるヒスパニック系移民について色々と書き連ねてきたが、アメリカという国は自由なところで誰しも平等にチャンスが等しく分配されると思われている節がある。
しかしアメリカという国は正直言ってそういう一筋縄な国ではなく、いろいろな要素が絡みあった複雑な多民族国会なのである。
先日アメリカ球界のことに少し触れたが、日本のプロ野球で戦力外通告を受けてアメリカに新天地を求める選手は毎年ある一定数いる。
そうした日本人野球選手が、アメリカ全土に散らばるメジャーリーグをヒエラルキーの頂点としたその下部組織のマイナーリーグ(2Aや1Aと言ったところ)や独立リーグに主戦場を移すことになる。
アメリカのマイナーリーグというのは過酷な環境で、タフで若いうちにしか出来ないような状況で試合をするのである。片道6時間のバス移動(時にはバス内で宿泊)や食事として提供されたのが「見たことない不思議な色をしたハム」(日本人選手談) とか、アメリカでプレーしている日本人選手の様子を見にきた彼女が(要は彼氏の様子を見にきた)、部屋を見た途端いきなり大掃除を始めたくらいひどい部屋だとか、日本のプロ野球の二軍を経験した選手には地獄の環境なのであるが、白人でも黒人でも日本人でも当然一刻も早くそんなところから這い上がりたい訳である。
這い上がる為には試合に出て活躍するしかなく、野球やサッカーみたいな集団競技は出場機会があってナンボの世界である。
しかしアメリカの野球は実はそんなに平等ではないのである。一言で言うと「先にアメリカを開拓した者勝ち」というか、同じ能力や実績のある選手なら「白人→黒人→ラティーノ→(最後に)オリエンタル(日本人や韓国・台湾系の選手)」(日本人マイナーリーグ経験者談)という世界で日本代表サムライジャパンがWBCで世界一になったことはアメリカでは全く考慮されず、チームの監督やフロントの選手の編成は基本的にこの順番でチャンスを与える世界である。
アメリカでのオリエンタルに対する待遇の違いは他にもあり、試合後に選手がシャワーを浴びるのも白人が先で黒人やオリエンタルが後回しになり、その日本人がチームと喧嘩したら同僚の黒人選手に「日本人。ここはアメリカなんだ。こういう仕組みは仕方ないんだ」と言って、その選手はその後黒人選手とよくつるむようになったという。
しかしアメリカという国はそういう人種差別だけの国かというとそうでもない。マイナーのチーム内で試合時に日本人(オリエンタル)を使う場面になり、その日本人が数少ないワンチャンスをモノにして勝利投手や決勝ホームランのような大活躍をした場合、アメリカ人はその選手を日本人という呼び方から個人名として尊重し、次の試合から重要な一戦力として扱われるのである。手のひらを返すというと聞こえは悪いが、アメリカ人は日本人と違い本当に良いモノはどこの国だろうが認めるところがある。
しかし日本の球界にも似た話があった。日本球界というのは多くの優秀な在日コリアンの野球選手によって成り立っているが、以前通名(日本式の名前)でなく韓国の名前でプレーしていた在日コリアンの高校球児が彼の父親に「日本の球界は選手に同じ実力がある場合は在日コリアンより日本の選手を使うところがある。だからお前(在日の球児)は日本人よりも高いレベルの選手にならないといけない」と助言し、事実その在日コリアンの球児は強豪校でベンチ入りし甲子園出場し、本大会でも準優勝するほどの選手となった。
「艱難汝(かんなんなんじ)を玉にする」というが古今東西民族での逆境をプラスに出来る選手はどこの国の選手だろうが強いということである。
しかしアメリカという国は正直言ってそういう一筋縄な国ではなく、いろいろな要素が絡みあった複雑な多民族国会なのである。
先日アメリカ球界のことに少し触れたが、日本のプロ野球で戦力外通告を受けてアメリカに新天地を求める選手は毎年ある一定数いる。
そうした日本人野球選手が、アメリカ全土に散らばるメジャーリーグをヒエラルキーの頂点としたその下部組織のマイナーリーグ(2Aや1Aと言ったところ)や独立リーグに主戦場を移すことになる。
アメリカのマイナーリーグというのは過酷な環境で、タフで若いうちにしか出来ないような状況で試合をするのである。片道6時間のバス移動(時にはバス内で宿泊)や食事として提供されたのが「見たことない不思議な色をしたハム」(日本人選手談) とか、アメリカでプレーしている日本人選手の様子を見にきた彼女が(要は彼氏の様子を見にきた)、部屋を見た途端いきなり大掃除を始めたくらいひどい部屋だとか、日本のプロ野球の二軍を経験した選手には地獄の環境なのであるが、白人でも黒人でも日本人でも当然一刻も早くそんなところから這い上がりたい訳である。
這い上がる為には試合に出て活躍するしかなく、野球やサッカーみたいな集団競技は出場機会があってナンボの世界である。
しかしアメリカの野球は実はそんなに平等ではないのである。一言で言うと「先にアメリカを開拓した者勝ち」というか、同じ能力や実績のある選手なら「白人→黒人→ラティーノ→(最後に)オリエンタル(日本人や韓国・台湾系の選手)」(日本人マイナーリーグ経験者談)という世界で日本代表サムライジャパンがWBCで世界一になったことはアメリカでは全く考慮されず、チームの監督やフロントの選手の編成は基本的にこの順番でチャンスを与える世界である。
アメリカでのオリエンタルに対する待遇の違いは他にもあり、試合後に選手がシャワーを浴びるのも白人が先で黒人やオリエンタルが後回しになり、その日本人がチームと喧嘩したら同僚の黒人選手に「日本人。ここはアメリカなんだ。こういう仕組みは仕方ないんだ」と言って、その選手はその後黒人選手とよくつるむようになったという。
しかしアメリカという国はそういう人種差別だけの国かというとそうでもない。マイナーのチーム内で試合時に日本人(オリエンタル)を使う場面になり、その日本人が数少ないワンチャンスをモノにして勝利投手や決勝ホームランのような大活躍をした場合、アメリカ人はその選手を日本人という呼び方から個人名として尊重し、次の試合から重要な一戦力として扱われるのである。手のひらを返すというと聞こえは悪いが、アメリカ人は日本人と違い本当に良いモノはどこの国だろうが認めるところがある。
しかし日本の球界にも似た話があった。日本球界というのは多くの優秀な在日コリアンの野球選手によって成り立っているが、以前通名(日本式の名前)でなく韓国の名前でプレーしていた在日コリアンの高校球児が彼の父親に「日本の球界は選手に同じ実力がある場合は在日コリアンより日本の選手を使うところがある。だからお前(在日の球児)は日本人よりも高いレベルの選手にならないといけない」と助言し、事実その在日コリアンの球児は強豪校でベンチ入りし甲子園出場し、本大会でも準優勝するほどの選手となった。
「艱難汝(かんなんなんじ)を玉にする」というが古今東西民族での逆境をプラスに出来る選手はどこの国の選手だろうが強いということである。