今回は週刊少年マガジンで連載されている高校野球漫画「ダイヤのA」について考えてみようと思う。今回はブログのタイトルにネタバレ注意を書いてあるが、基本的に筆者(独眼鉄)は43巻まで読んだので、このブログを読む人はこの巻まで読んだこと前提に話を進める。
さてこのダイヤのAという漫画は主人公の沢村栄純(さわむら・えいじゅん)が、地方の無名の野球部から東京の名門青道高校野球部に越境入学して甲子園を目指すという漫画である。
この漫画の主人公沢村はこう言ってはなんだか(周囲も認めるように)桁外れの馬鹿だが、それを補って余りある人間的な魅力がある。沢村は(というよりこの漫画に出てくるキャラクターは皆)心が綺麗というか、読んでいて心が不快になるような奴が一人もいないのである。
野球の技術的なことを言えば沢村のポジションはピッチャーでサウスポー。しかし高校野球漫画でありがちな主人公がプロ並の剛速球タイプではなくMAX120㌔後半と球速は並。しかし天性の肩関節の柔らかさでボールの出所が見えず、また対戦したバッターにしかわからないボールがぶれるムービングという変則の軟投派タイプのピッチャーである(軟投派エースの高校野球漫画はドカベンの里中ぐらいしか思い浮かばないが)。
またダイヤのAで画期的だったのは強豪への越境組の高校野球漫画という部分である。越境の野球漫画というと古谷野孝雄の「GO ANd GO」とダイヤのAぐらいしか思い浮かばないがありそうでなかったニッチを付いた作品でもある。
ダイヤのAで大きな特徴と言えば作者の寺嶋裕二氏が野球に対して物凄い理論家だと言うこと。野球素人の筆者のような人間にも解りやすく丁寧に教えてくれて、野球という競技に興味が持てる。
また他の特徴としてはダイヤのAは高校野球漫画なのに恋愛漫画の要素がほとんどない。80年代の「タッチ」以降少年スポーツ漫画に、恋愛漫画の要素が多分に入った漫画が増えた中で、ダイヤのAにはそれがない。かと言って女性が読めない漫画かと言うと下ネタがないので女性でも読める。
ダイヤのAの魅力で強いのは対戦相手のチームのキャラクターが立っていることである。これがこの漫画の一番の強みである。明川の台湾からの留学生「精密機械」楊舜臣、鵜久森の「番長」梅宮聖一、宿命のライバル薬師の親子鷹の轟雷市、市大三高の「天才」天久や帝東の向井太陽、稲城実業のチェンジアップの成宮など魅力的なキャラクターがゴロゴロいる。キャラを見ているだけでも飽きないのである。
他にも青道高校というのは名門ではあるが稲実や市大・帝東のように特定のモデルの学校がないのでアンチを作りづらくファンを呼び込み易くなった(ここら辺はGIANT KILLINGのETUに似ている)のも成功の一因である。
こうしてダイヤのAの魅力を書いてきた訳であるが、これだけでは収まらないくらい魅力のある漫画である。最近はこういう正統派のスポーツ漫画が減ってきたので、ダイヤのAは大事に読んでいきたい。
さてこのダイヤのAという漫画は主人公の沢村栄純(さわむら・えいじゅん)が、地方の無名の野球部から東京の名門青道高校野球部に越境入学して甲子園を目指すという漫画である。
この漫画の主人公沢村はこう言ってはなんだか(周囲も認めるように)桁外れの馬鹿だが、それを補って余りある人間的な魅力がある。沢村は(というよりこの漫画に出てくるキャラクターは皆)心が綺麗というか、読んでいて心が不快になるような奴が一人もいないのである。
野球の技術的なことを言えば沢村のポジションはピッチャーでサウスポー。しかし高校野球漫画でありがちな主人公がプロ並の剛速球タイプではなくMAX120㌔後半と球速は並。しかし天性の肩関節の柔らかさでボールの出所が見えず、また対戦したバッターにしかわからないボールがぶれるムービングという変則の軟投派タイプのピッチャーである(軟投派エースの高校野球漫画はドカベンの里中ぐらいしか思い浮かばないが)。
またダイヤのAで画期的だったのは強豪への越境組の高校野球漫画という部分である。越境の野球漫画というと古谷野孝雄の「GO ANd GO」とダイヤのAぐらいしか思い浮かばないがありそうでなかったニッチを付いた作品でもある。
ダイヤのAで大きな特徴と言えば作者の寺嶋裕二氏が野球に対して物凄い理論家だと言うこと。野球素人の筆者のような人間にも解りやすく丁寧に教えてくれて、野球という競技に興味が持てる。
また他の特徴としてはダイヤのAは高校野球漫画なのに恋愛漫画の要素がほとんどない。80年代の「タッチ」以降少年スポーツ漫画に、恋愛漫画の要素が多分に入った漫画が増えた中で、ダイヤのAにはそれがない。かと言って女性が読めない漫画かと言うと下ネタがないので女性でも読める。
ダイヤのAの魅力で強いのは対戦相手のチームのキャラクターが立っていることである。これがこの漫画の一番の強みである。明川の台湾からの留学生「精密機械」楊舜臣、鵜久森の「番長」梅宮聖一、宿命のライバル薬師の親子鷹の轟雷市、市大三高の「天才」天久や帝東の向井太陽、稲城実業のチェンジアップの成宮など魅力的なキャラクターがゴロゴロいる。キャラを見ているだけでも飽きないのである。
他にも青道高校というのは名門ではあるが稲実や市大・帝東のように特定のモデルの学校がないのでアンチを作りづらくファンを呼び込み易くなった(ここら辺はGIANT KILLINGのETUに似ている)のも成功の一因である。
こうしてダイヤのAの魅力を書いてきた訳であるが、これだけでは収まらないくらい魅力のある漫画である。最近はこういう正統派のスポーツ漫画が減ってきたので、ダイヤのAは大事に読んでいきたい。