このブログのタイトルでいきなり二人の何の脈絡のない人間の名前を出されても、ほとんどの読者は「何のこっちゃわからん」としか言いようがないが、まあ説明していきたい。
まず倉田秋(くらた・しゅう)から説明していきたいが、この倉田という選手は今はJ1ガンバ大阪の背番号11番を着けているフォワードである。
この倉田という選手、育成に定評があるガンバユースでクラブから期待された若手であったが、層の厚いガンバの攻撃陣でなかなか出番がなくその為出場機会を求めて2010シーズンにJ2のジェフにレンタル移籍でやってきた。
そして倉田シーズン序盤戦は水を得た魚のような活躍を見せた。特に足元のテクニックは筆者(独眼鉄)のような素人が見ても「これぞプロ!」と思うような技巧であった。ドリブルでの突破力もあり「J2に収まっているタマではない。代表も狙える」と素人考えしていた。
しかしシーズンが進むにつれて徐々に倉田がまだその時J1に定着出来ないのかがわかってきた。倉田は当時、一対一の局面では無類の強さはあったが逆に一対一の状況を作らせなければ安パイの選手で、他にもゴールに前を向かせない(背を向けた状態)だったら何も出来ないという弱点があった。
その為当時のJ2のスカウティング部隊は、倉田の弱点を丸裸にして攻略しジェフの得点力も低下していき、結局この年もジェフは昇格出来なくて倉田は貸出先のガンバに戻っていった。
この時筆者は「足元のテクニックがあれば代表に入れる訳ではないんだ。テクニック以外にも伸ばす部分、克服する課題をクリアしないと代表には入れないんだ」と感じた。
一方の佐々木左之介というのはボクシングのミドル級の日本王者である。
先日彼が所属するワタナベジムが密着取材をされていて、そこで佐々木がサンドバッグを打っているシーンがあった。
日本では重量級のミドル級。そこで日本一になった男のサンドバッグ打ちは圧巻である。その時佐々木は「新しい技を考えました。『剛速球』って言うんです」といってマサカリを上から下ろすような変則の威力重視の右ストレートをサンドバッグに叩きこんだ。
その時「ゴスッッ!」とブルースリーが蹴りを水牛の眉間に打ちこんで殺すようなシーンを彷彿させる恐ろしく鈍い音が聞こえた。
この番組を見た人は「この剛速球が当たれば村田諒太(ミドル級金メダリスト・現WBCミドル級7位)も倒れるのでは?」と思うかもしれない。
しかし村田諒太も世界のミドル級のトップレベルもその剛速球を当てさせないディフェンス技術があるのである。確かに剛速球は凄い。東洋までなら行けないこともない。しかしトップはパンチ力だけでなく防御技術やハンドスピードといった別の部分も伸ばさないといけないのである。
こうしてサッカーとボクシングの国内レベルと世界との差を見たが、足元のテクニックがあれば代表に入れる訳ではないしパンチ力があればミドル級で世界を取れる訳でもないのである。日本から世界に行くには他の要素が揃わないと上には行けないのである。
まず倉田秋(くらた・しゅう)から説明していきたいが、この倉田という選手は今はJ1ガンバ大阪の背番号11番を着けているフォワードである。
この倉田という選手、育成に定評があるガンバユースでクラブから期待された若手であったが、層の厚いガンバの攻撃陣でなかなか出番がなくその為出場機会を求めて2010シーズンにJ2のジェフにレンタル移籍でやってきた。
そして倉田シーズン序盤戦は水を得た魚のような活躍を見せた。特に足元のテクニックは筆者(独眼鉄)のような素人が見ても「これぞプロ!」と思うような技巧であった。ドリブルでの突破力もあり「J2に収まっているタマではない。代表も狙える」と素人考えしていた。
しかしシーズンが進むにつれて徐々に倉田がまだその時J1に定着出来ないのかがわかってきた。倉田は当時、一対一の局面では無類の強さはあったが逆に一対一の状況を作らせなければ安パイの選手で、他にもゴールに前を向かせない(背を向けた状態)だったら何も出来ないという弱点があった。
その為当時のJ2のスカウティング部隊は、倉田の弱点を丸裸にして攻略しジェフの得点力も低下していき、結局この年もジェフは昇格出来なくて倉田は貸出先のガンバに戻っていった。
この時筆者は「足元のテクニックがあれば代表に入れる訳ではないんだ。テクニック以外にも伸ばす部分、克服する課題をクリアしないと代表には入れないんだ」と感じた。
一方の佐々木左之介というのはボクシングのミドル級の日本王者である。
先日彼が所属するワタナベジムが密着取材をされていて、そこで佐々木がサンドバッグを打っているシーンがあった。
日本では重量級のミドル級。そこで日本一になった男のサンドバッグ打ちは圧巻である。その時佐々木は「新しい技を考えました。『剛速球』って言うんです」といってマサカリを上から下ろすような変則の威力重視の右ストレートをサンドバッグに叩きこんだ。
その時「ゴスッッ!」とブルースリーが蹴りを水牛の眉間に打ちこんで殺すようなシーンを彷彿させる恐ろしく鈍い音が聞こえた。
この番組を見た人は「この剛速球が当たれば村田諒太(ミドル級金メダリスト・現WBCミドル級7位)も倒れるのでは?」と思うかもしれない。
しかし村田諒太も世界のミドル級のトップレベルもその剛速球を当てさせないディフェンス技術があるのである。確かに剛速球は凄い。東洋までなら行けないこともない。しかしトップはパンチ力だけでなく防御技術やハンドスピードといった別の部分も伸ばさないといけないのである。
こうしてサッカーとボクシングの国内レベルと世界との差を見たが、足元のテクニックがあれば代表に入れる訳ではないしパンチ力があればミドル級で世界を取れる訳でもないのである。日本から世界に行くには他の要素が揃わないと上には行けないのである。