スポーツ観戦を楽しむ為に欠かせない必需品は勿論スタジアム。しかしそのスタジアムというのも建てるのも維持するのも難儀な上に、そこからクラブにその組織を維持する為の収益を上げることはもっと難しいものなのである。そうしたスポーツビジネスの世界で非常に困難な問題であるスタジアムというのを今回も掘り下げて考えていきたい。
野球でもサッカーでもその歴史を紐解くとアマチュアのクラブからセミプロになり、そして完全なプロ化へとワインが熟成するように少しずつクラブの在り方が進化していった。
しかしその一方でスポーツ観戦をする為のハコ(すなわちスタジアム)というのは当たり前だが手を加えない限り何の変化もない訳である。
そうしたスポーツを取り巻く環境が変化していく中で、スタジアムの在り方が野球でもサッカーでもそれぞれ変化していったのは当然の成り行きと言える。
そうした流れの中でサッカー界でも変革があった。サッカービジネスというのは週末の華やかな欧州CLの中で、しかしその足下はまるで優雅に水辺を泳ぐ白鳥が足の水掻きを必死に掻いてその泳ぎを進めるように、大手の名門サッカークラブも経営は激烈に厳しいものであった。
そうした中で世界中で最も人気の高いクラブの1つであるマンチェスターUは、クラブ経営を考える上である方策を立てた。それはクラブを株式会社化し、その証券によった利益を新スタジアムの設立の費用(固定資産)に回しその収入でクラブ経営をやっていく、といったものであった。
欧州のビッグクラブでもセリエAのフィオレンティーナやパルマのように破産したクラブもあったがマンUは経営面でもしたたかであった。
こうしてクラブを株式会社化してクラブの資産を証券化することによって、クラブに利潤が生まれそれによりスタジアムも生まれ変わりクラブも強くなり地元イングランドのみならずアジアや米大陸などの獲得に成功している(もっとも欧州のクラブではその証券化した資産を人件費に回して、その人件費が高騰し破綻したクラブもあるがそれはまた別の話)。
こうしたマンUの先駆的なサッカースタジアムビジネスの変革では、老朽化したスタジアムの座席を清潔なものにしたり、スタジアムのケータリング(飲食事業)の為に、13もの新しい厨房を新設し1万数千人もの飲食の供給を可能にしたり、VIPルームではクラブのエンブレムの入った絨毯に優勝したトロフィーを眺めながらそのVIPルームへ行けると、スタジアムを「また来たい」と思わせる仕組みが出来ているのである。
今回はサッカーのマンUのスタジアム運営について述べたが、今後はアメリカのスタジアムについても見ていきたい。
参考文献 Jリーグのマネジメント 広瀬一郎 2004年 東洋経済新報社
野球でもサッカーでもその歴史を紐解くとアマチュアのクラブからセミプロになり、そして完全なプロ化へとワインが熟成するように少しずつクラブの在り方が進化していった。
しかしその一方でスポーツ観戦をする為のハコ(すなわちスタジアム)というのは当たり前だが手を加えない限り何の変化もない訳である。
そうしたスポーツを取り巻く環境が変化していく中で、スタジアムの在り方が野球でもサッカーでもそれぞれ変化していったのは当然の成り行きと言える。
そうした流れの中でサッカー界でも変革があった。サッカービジネスというのは週末の華やかな欧州CLの中で、しかしその足下はまるで優雅に水辺を泳ぐ白鳥が足の水掻きを必死に掻いてその泳ぎを進めるように、大手の名門サッカークラブも経営は激烈に厳しいものであった。
そうした中で世界中で最も人気の高いクラブの1つであるマンチェスターUは、クラブ経営を考える上である方策を立てた。それはクラブを株式会社化し、その証券によった利益を新スタジアムの設立の費用(固定資産)に回しその収入でクラブ経営をやっていく、といったものであった。
欧州のビッグクラブでもセリエAのフィオレンティーナやパルマのように破産したクラブもあったがマンUは経営面でもしたたかであった。
こうしてクラブを株式会社化してクラブの資産を証券化することによって、クラブに利潤が生まれそれによりスタジアムも生まれ変わりクラブも強くなり地元イングランドのみならずアジアや米大陸などの獲得に成功している(もっとも欧州のクラブではその証券化した資産を人件費に回して、その人件費が高騰し破綻したクラブもあるがそれはまた別の話)。
こうしたマンUの先駆的なサッカースタジアムビジネスの変革では、老朽化したスタジアムの座席を清潔なものにしたり、スタジアムのケータリング(飲食事業)の為に、13もの新しい厨房を新設し1万数千人もの飲食の供給を可能にしたり、VIPルームではクラブのエンブレムの入った絨毯に優勝したトロフィーを眺めながらそのVIPルームへ行けると、スタジアムを「また来たい」と思わせる仕組みが出来ているのである。
今回はサッカーのマンUのスタジアム運営について述べたが、今後はアメリカのスタジアムについても見ていきたい。
参考文献 Jリーグのマネジメント 広瀬一郎 2004年 東洋経済新報社