2014年も厳しい冬を終え東京近辺では桜も咲き始め、プロ野球の世界もまさに球春到来となった。プロ野球でもセパ共にプロ野球選手が自分の生活と人生を賭けて白球を追い、アマチュア球界でも高校・大学・社会人・クラブチームがそれぞれのカテゴリーで彼らもまた自分の野球人生を賭けて白球に想いを託してプレーしている。
高校野球もセンバツが終わり日本中のほとんどの高校の野球部が夏の甲子園の前哨戦でもあり、それぞれの地区のシード権を懸けた春期大会に日本の高校球児は今頃朝練や特に野球に力を入れている高校なら平日でも練習試合をやっていてもおかしくない。
プロ野球のスカウトに言わせて見れば高卒で欲しい新人は大体センバツからこれから5~6月の春期大会、どれだけ伸びても夏の大会の県予選であらかたの高卒の新人のスカウト活動は終了するらしく、夏の甲子園そのものは野球人としての楽しみなら別として、スカウトの仕事としては意外とそれほど重要なイベントではないと言う。
しかしこの時期(2014年4月4日現在)スカウトとして獲る側も獲られる球児側も、意外と水面下で忙しい時期なのであるがある首都圏のプロ野球のスカウトがこうぼやいた。「球界最強のスカウトはどこかって?巨人?違うよ」と語って球界で一番力があるのは巨人ではなかったらどこ?協定ができたとはいえメジャー?
しかしそのスカウトの答えは意外な組織であった。「早稲田大学だよ」と答えた。そのスカウト曰く2000年代半ばまではこうした答えは多く、昨今の厳しい雇用情勢で今の高校球児はプロか大学かを天秤に掛ける傾向はより強くなったと言う。
今の時代プロ野球選手として大成しなかった場合に日本国内での名門大学の大卒の立場や母校で指導するための教員免許を優先する傾向が増えたという。
それならばプロ野球選手という立場が昔が良くて今が駄目なのか?答えは「NO」である。バブル真っ只中の1988年のプロ野球ドラフト会議で9球団から誘いがあった慶應義塾大学のエースだった志村亮が指名があったものの、入団を拒否し一流不動産会社に就職を決めたという。志村は「職業としては野球を選べない」という有名な科白(セリフ)を残して自らの野球選手としてのキャリアにピリオドを打った。
この志村の言葉から球界に「就職」するのは昔から潤っているのは氷山の一角で後は切り捨ての世界だったのだろうが、最近の高校球児もバブル期以上に就職にはシビアになっている。昔は「男の一番の夢はプロ野球の監督」と言われたが、大学に進学するのを否定する気は更々ないが、過度に失敗を気にする社会になって若者の夢や欲望も必要以上にシュリンクするのが残念である。
参考文献 プロ野球 戦力外通告の衝撃と決断 美山和也 2013年 宝島社
ベースボール労働移民 メジャーリーグから「野球不毛の地」まで 石原豊一 2013年 河出書房新社
お知らせ 今筆者(錦糸町の独眼鉄)は今の不器用貧乏時代のHNをブログのタイトル内に残していますが独眼鉄の名前もある程度このブログをコアに読んでくれている読者には覚えて貰ったと思うので近々不器用貧乏の名前を外す積もりです。基本的に検索エンジンに「錦糸町の独眼鉄」と入れれば出るタイトルにする積もりです。予めご了承下さい。
高校野球もセンバツが終わり日本中のほとんどの高校の野球部が夏の甲子園の前哨戦でもあり、それぞれの地区のシード権を懸けた春期大会に日本の高校球児は今頃朝練や特に野球に力を入れている高校なら平日でも練習試合をやっていてもおかしくない。
プロ野球のスカウトに言わせて見れば高卒で欲しい新人は大体センバツからこれから5~6月の春期大会、どれだけ伸びても夏の大会の県予選であらかたの高卒の新人のスカウト活動は終了するらしく、夏の甲子園そのものは野球人としての楽しみなら別として、スカウトの仕事としては意外とそれほど重要なイベントではないと言う。
しかしこの時期(2014年4月4日現在)スカウトとして獲る側も獲られる球児側も、意外と水面下で忙しい時期なのであるがある首都圏のプロ野球のスカウトがこうぼやいた。「球界最強のスカウトはどこかって?巨人?違うよ」と語って球界で一番力があるのは巨人ではなかったらどこ?協定ができたとはいえメジャー?
しかしそのスカウトの答えは意外な組織であった。「早稲田大学だよ」と答えた。そのスカウト曰く2000年代半ばまではこうした答えは多く、昨今の厳しい雇用情勢で今の高校球児はプロか大学かを天秤に掛ける傾向はより強くなったと言う。
今の時代プロ野球選手として大成しなかった場合に日本国内での名門大学の大卒の立場や母校で指導するための教員免許を優先する傾向が増えたという。
それならばプロ野球選手という立場が昔が良くて今が駄目なのか?答えは「NO」である。バブル真っ只中の1988年のプロ野球ドラフト会議で9球団から誘いがあった慶應義塾大学のエースだった志村亮が指名があったものの、入団を拒否し一流不動産会社に就職を決めたという。志村は「職業としては野球を選べない」という有名な科白(セリフ)を残して自らの野球選手としてのキャリアにピリオドを打った。
この志村の言葉から球界に「就職」するのは昔から潤っているのは氷山の一角で後は切り捨ての世界だったのだろうが、最近の高校球児もバブル期以上に就職にはシビアになっている。昔は「男の一番の夢はプロ野球の監督」と言われたが、大学に進学するのを否定する気は更々ないが、過度に失敗を気にする社会になって若者の夢や欲望も必要以上にシュリンクするのが残念である。
参考文献 プロ野球 戦力外通告の衝撃と決断 美山和也 2013年 宝島社
ベースボール労働移民 メジャーリーグから「野球不毛の地」まで 石原豊一 2013年 河出書房新社
お知らせ 今筆者(錦糸町の独眼鉄)は今の不器用貧乏時代のHNをブログのタイトル内に残していますが独眼鉄の名前もある程度このブログをコアに読んでくれている読者には覚えて貰ったと思うので近々不器用貧乏の名前を外す積もりです。基本的に検索エンジンに「錦糸町の独眼鉄」と入れれば出るタイトルにする積もりです。予めご了承下さい。