ここ何日かの筆者(独眼鉄)のブログでJリーグや野球独立リーグやプロバスケットのチームの費用に対して色々言って来たが、ここでプロ野球のチームに必要な費用を考えて見ようと思う。
2000年代というのは小売業界大手のダイエーが自社の経営不振のために球団を売り払ったり、2004年の近鉄・オリックス合併問題でライブドアと楽天が球団買収でしのぎを削ったり(結果は周知の通り楽天が球団買収に成功し、8年後の2013年には球団史上初の日本一を達成した)、TBSが横浜を保有していたものの現在のTV局の赤字により球団保有が困難になり携帯ゲーム会社大手のDeNAに球団を売却したり(横浜の場合は2011年であったが)、ここ10数年のプロ野球の買収問題で球団を買収する受け皿になる企業は全てインターネット関連で急成長した企業ばかりであったが、こうした企業がいくらでプロ野球球団を買収するのだろうか?
ここでプロ野球の球団買収には買う側の企業が今後プロ野球のリーグから簡単に撤退しないための預り金として25億の加盟料(球団保有から10年経ったら返還)に4億円の野球振興協力金、1億円の加入手数料でリーグ加盟料で初年度にリーグに支払う費用は30億円必要ということになる(余談だがTBSは球団を9年保有していた。あと一年我慢すれば25億円がリーグから返還されるのにそれが我慢できないほどTBSは逼迫していたのである)。
球団買収にはTBSはマルハから140億円という高値を提示され、それを半値の70億円で購入したという。それに加えて前述の30億円のリーグ加盟の費用が掛かるので球団買収に必要な費用というのは100億円(!)は必要だと言うことになる。それに加えて実際にはその他には、選手補強費、スタッフ契約経費、施設の手当て、用具・機材の手当て、開業諸経費、宣伝等初期投資を概算で約20億円を見積りしなければならない。
他のケースを見ても福岡ダイエーが携帯電話大手のSoftBankに球団を売却する時の金額は200億円だったという。しかしこの時ダイエーは自社のダイエーという大型流通産業の倒産劇の最中で、この金額は福岡ドームの契約や隣接するホテルの売買、興行権の譲渡と他の権利関係の費用を一切合切含めた金額であり、純粋な球団買収の金額ではないということも考慮しなければならない。
前述の横浜球団買収の際、球団買収によって自社の広告効果を400億~500億円と見積りした企業もあった。訴求力が薄まったとはいえプロ野球球団という公共材の買収は費用も桁外れだが、広告効果も桁外れなのだろう。
参考文献 週刊ベースボール 2011年1月31日号、プロ野球血風録 坂井保之著 2012年 新潮社
2000年代というのは小売業界大手のダイエーが自社の経営不振のために球団を売り払ったり、2004年の近鉄・オリックス合併問題でライブドアと楽天が球団買収でしのぎを削ったり(結果は周知の通り楽天が球団買収に成功し、8年後の2013年には球団史上初の日本一を達成した)、TBSが横浜を保有していたものの現在のTV局の赤字により球団保有が困難になり携帯ゲーム会社大手のDeNAに球団を売却したり(横浜の場合は2011年であったが)、ここ10数年のプロ野球の買収問題で球団を買収する受け皿になる企業は全てインターネット関連で急成長した企業ばかりであったが、こうした企業がいくらでプロ野球球団を買収するのだろうか?
ここでプロ野球の球団買収には買う側の企業が今後プロ野球のリーグから簡単に撤退しないための預り金として25億の加盟料(球団保有から10年経ったら返還)に4億円の野球振興協力金、1億円の加入手数料でリーグ加盟料で初年度にリーグに支払う費用は30億円必要ということになる(余談だがTBSは球団を9年保有していた。あと一年我慢すれば25億円がリーグから返還されるのにそれが我慢できないほどTBSは逼迫していたのである)。
球団買収にはTBSはマルハから140億円という高値を提示され、それを半値の70億円で購入したという。それに加えて前述の30億円のリーグ加盟の費用が掛かるので球団買収に必要な費用というのは100億円(!)は必要だと言うことになる。それに加えて実際にはその他には、選手補強費、スタッフ契約経費、施設の手当て、用具・機材の手当て、開業諸経費、宣伝等初期投資を概算で約20億円を見積りしなければならない。
他のケースを見ても福岡ダイエーが携帯電話大手のSoftBankに球団を売却する時の金額は200億円だったという。しかしこの時ダイエーは自社のダイエーという大型流通産業の倒産劇の最中で、この金額は福岡ドームの契約や隣接するホテルの売買、興行権の譲渡と他の権利関係の費用を一切合切含めた金額であり、純粋な球団買収の金額ではないということも考慮しなければならない。
前述の横浜球団買収の際、球団買収によって自社の広告効果を400億~500億円と見積りした企業もあった。訴求力が薄まったとはいえプロ野球球団という公共材の買収は費用も桁外れだが、広告効果も桁外れなのだろう。
参考文献 週刊ベースボール 2011年1月31日号、プロ野球血風録 坂井保之著 2012年 新潮社