先日プロ野球の戦力外通告の本を読む機会に恵まれたが、プロ野球選手が選手外になると一口に言ってもその選手のバックグラウンドも十人十色でまた実際に戦力外を告げる球団も12球団色々あるから、そういう意味で1つとして同じ話がある訳ではなく様々なドラマもあった。
その中でもプロ野球の選手の中に育成選手という枠の選手の話が(こう言ってしまうと不謹慎になって申し訳ないが)興味深い内容であった。
育成選手の話をする前に既存のプロ野球の選手登録について整理しておきたいが、基本的に日本のプロ野球球団というのは「支配下選手」と言って70人までの選手を自分の球団に登録することができる(この登録をされた選手というのがいわゆる「プロ野球選手」となり何千万、場合によっては億単位の年俸を稼げる選手となる)。
その為毎年秋頃になるとドラフトで指名される選手がいるが、その影でひっそりと指名された同じ人数の選手が戦力外(解雇)通告を受けるのである。
しかし支配下選手までには競技のレベルは及ばないまでも、支配下選手とは別に選手登録できる制度を作ろうとしてできたのが「育成選手」という制度である。しかし育成枠の選手は年俸は基本的に240万円程度で普通に考えたらある程度名の知れた一般企業で働いた方が実入りのいいくらい不安定な立場である。
そうしたいわば叩き上げの環境から巨人の育成から這い上がってきた山口鉄也投手のように支配下選手の権利を自らの手で勝ち取り苦境から抜け出した選手もいる。
しかし大半の育成選手はそうならず彼らもまたひっそりと球界から姿を消す。育成出身で2013年にブレイクした山口の先輩にあたる西野勇士(ロッテ)も「昨シーズン終了後、育成選手の仲間数人と近くの牛丼店に出かけたとき―中略―食事をしながら、来季への不安を仲間と話し」(参考文献より抜粋、中略部分も参考文献から)と話していてプロ野球選手という華やかな世界とはかけ離れたプロ野球の雑草のように這い上がってくる厳しさを吐露したこともあった。
そしてこの育成出身のプロ野球選手の場合は寮はあったものの選手寮とは別の親会社の社員寮で、食事やトレーニングはわざわざ自転車で10分程の寮に行き、用を済ませていた。
そして育成選手の場合、給与も年俸240万のため月20万から諸経費を差し引いて約15万円程で、収入としてはフリーターや派遣社員よりはいいにしても、育成選手とは言えプロ野球選手、いわばプロスポーツのアスリートである。そのため自主トレも他の支配下選手についていって色々面倒を見て貰うというのが実情である。
先日はJリーグの世界の厳しさをこのブログで言ったが、日本の国技と言えるプロ野球もまた過酷な世界であると言える。
参考文献 プロ野球 選手外通告の衝撃と決断 美山和也 宝島社 2013年
その中でもプロ野球の選手の中に育成選手という枠の選手の話が(こう言ってしまうと不謹慎になって申し訳ないが)興味深い内容であった。
育成選手の話をする前に既存のプロ野球の選手登録について整理しておきたいが、基本的に日本のプロ野球球団というのは「支配下選手」と言って70人までの選手を自分の球団に登録することができる(この登録をされた選手というのがいわゆる「プロ野球選手」となり何千万、場合によっては億単位の年俸を稼げる選手となる)。
その為毎年秋頃になるとドラフトで指名される選手がいるが、その影でひっそりと指名された同じ人数の選手が戦力外(解雇)通告を受けるのである。
しかし支配下選手までには競技のレベルは及ばないまでも、支配下選手とは別に選手登録できる制度を作ろうとしてできたのが「育成選手」という制度である。しかし育成枠の選手は年俸は基本的に240万円程度で普通に考えたらある程度名の知れた一般企業で働いた方が実入りのいいくらい不安定な立場である。
そうしたいわば叩き上げの環境から巨人の育成から這い上がってきた山口鉄也投手のように支配下選手の権利を自らの手で勝ち取り苦境から抜け出した選手もいる。
しかし大半の育成選手はそうならず彼らもまたひっそりと球界から姿を消す。育成出身で2013年にブレイクした山口の先輩にあたる西野勇士(ロッテ)も「昨シーズン終了後、育成選手の仲間数人と近くの牛丼店に出かけたとき―中略―食事をしながら、来季への不安を仲間と話し」(参考文献より抜粋、中略部分も参考文献から)と話していてプロ野球選手という華やかな世界とはかけ離れたプロ野球の雑草のように這い上がってくる厳しさを吐露したこともあった。
そしてこの育成出身のプロ野球選手の場合は寮はあったものの選手寮とは別の親会社の社員寮で、食事やトレーニングはわざわざ自転車で10分程の寮に行き、用を済ませていた。
そして育成選手の場合、給与も年俸240万のため月20万から諸経費を差し引いて約15万円程で、収入としてはフリーターや派遣社員よりはいいにしても、育成選手とは言えプロ野球選手、いわばプロスポーツのアスリートである。そのため自主トレも他の支配下選手についていって色々面倒を見て貰うというのが実情である。
先日はJリーグの世界の厳しさをこのブログで言ったが、日本の国技と言えるプロ野球もまた過酷な世界であると言える。
参考文献 プロ野球 選手外通告の衝撃と決断 美山和也 宝島社 2013年