このブログを熱心に読んで下さっている読者の皆様なら大なり小なり分かると思うのだが、筆者(独眼鉄)は基本的にこのブログで「スポーツの現金化」と称してスポーツビジネスに関しての内容の記事を書いている(他の「雇用」や別ジャンルのネタもネタ帳にストックしてあるが、それはネタが詰まった時に出すつもり)。

そうしてスポーツビジネスの記事をつらつらと書き連ねているが、今週末(2014年3月1・2日)からJリーグがいよいよスタートしていくが、今回はサッカークラブの社長に少し考えて見たい。

筆者(独眼鉄)もこの5月で36歳になるが筆者の年代からやや上の世代もやや下の世代もサッカー好きならば、大なり小なりサッカークラブの社長(野球好きならば独立リーグの球団社長かプロ野球の監督)になりたいという願望は(叶わないのは分かるが)持ってしまうのが本音であろう。

しかし筆者も野球やサッカー、格闘技といったプロのスポーツビジネスの資料を探して集めて読み漁り、分析して纏めて(まとめて)考えてみるとサッカークラブの社長というのはそんな夢みたいな職業ではないし、また誰でもなれる職業でもないということが解ってきた。

まずサッカークラブ(日本ならJリーグクラブの社長)というのは、そのクラブの成り立ちかたやクラブの歴史によって様々である。筆者がサポーターをやっているジェフはオリジナル10でJSL(日本リーグ)時代の企業チームが母体であるし、東京ヴェルディのように同じ企業チームでもジェフやレッズ・レイソルのような実業系ではなく情報系の企業クラブから出てきたクラブもある(ヴェルディもオリ10)。またJ2J3に行くと栃木SCや町田ゼルビアのような教員チームから出てきたクラブもある。

こうやってざっくりと大掴みにJクラブを見回しても色々な歴史背景のあるクラブがあるのが分かるが、Jリーグクラブというのは基本的に日本の地方都市に北海道から沖縄まで日本の津々浦々に地元のチームを根差すことを目的としているが、日本の地方都市(又は県)にあるJ2クラスのクラブを作る場合、クラブ社長に値する人物というのは①年商が億単位の地元企業の経営者で(J2クラスの年間予算が5億円から15億円ぐらいなので、それくらいのお金を扱える人物)、②地元の商工会議所ももちろん属していて、③地元の県議会や行政に顔が効いていて、④地元のテレビ局や新聞社に対してメディア対応ができて、⑤自分の会社含めて自分の仕事で地元の高卒・大卒の若者の雇用の創出ができている人物(地元に若い世代のサポーターが必要だから)、⑥地元の銀行からスポンサー料や何千万円の融資が可能な人物、とざっくり挙げて見ただけでもこういう人物ではないと務まらないというのだが、少なくとも筆者(独眼鉄)は1つも当てはまってない(苦笑)。

ただ地方都市のクラブというのは上記の条件を満たしてなくてもJ2札幌の野々村芳和氏(元ジェフ)やJ3鳥取の塚野真樹氏(元神戸)等元Jリーガーでもクラブ社長になった人物はいるから、上記の条件を満たしてなくてもチャンスは0とは言えない。しかしサッカークラブの社長というのは、想像するより地味で単調な作業も多くタフな立場なのでそこは覚悟しなければならない。