少し前の話になるが3年前の年末に兄弟で集まることがあって、その帰りに次兄と一緒に電車に乗り込んだ。その時電車の中吊り広告に明治のブルガリアヨーグルトの化粧回しを着けた琴欧洲の姿があった。
この頃からいくつかの漫画に影響されて筆者(独眼鉄)は大相撲を見始めたが、初心者のヌル相撲ファンの筆者でも感じたことであるが次兄に「琴欧洲も関脇から大関に昇進して、中吊り広告の写真のように自身の化粧回しを作ってくれるスポンサーも出てきて、他にも色々な後援会が出来て美人の日本人のお嫁さんを貰ってこのまま一気に横綱までまっしぐらかと思ったけど、自分(独眼鉄)みたいな初心者の相撲ファンでも琴欧洲が横綱になるイメージが申し訳ないが湧いてこない気がするんだよね」と筆者が言ったところ、次兄曰く「やっぱり白鵬と(引退した)朝青龍の2人の横綱が強くて凄すぎたんだよな」と答えて筆者もこの答えに同意した。
筆者もこの頃から大相撲を見るようになっていったのだが、海外から日本の角界に入門する外国籍の新弟子というのは大体経済的に苦しいモンゴルや東欧の力士が多い(エジプト出身の大砂嵐は純粋に角界の相撲という日本の国技に魅了されたというが、大半の外国籍力士は野球漫画のグラゼニではないが土俵の中には銭が埋まっていると考えて来日するのだろうし、そういうモチベーションで角界で成り上がりを目指すのも「アリ」だと思う)。その為日本人の若者なら敬遠するような、やたら縛りの多い団体生活や煩雑な雑用もこなせるようになっていくのであろう。
しかしそうやって苦しい下積み生活をして十両以上の関取になり、母国では(日本人でも普通のサラリーマンでは手にすることはできないような)高額な月給の上に懸賞金もつく時もあるだろうし、後援会の方々との食事や酒の席、関取という強さを証明して出世した男性に綺麗な女性も沢山近づいてくる。関取になってそれまでの自分(外国籍力士)が母国では考えられないような豊かな生活を、経済発展した日本という国の国技で体現していっていく。
しかしそういう豊かな生活を体感していくことによって、それまでの自分の心の中にあったハングリー精神が削られるように喪失していくようにも感じる。
琴欧洲の場合は膝の大怪我もあって相撲通から言えば怪我の後から輝きを失ったと言われたが、ハングリーな外国人力士が豊かな日本という国で富と名声を手にしたが故に、根底に必要な生きる為の飢餓を失ったというのはあまりに皮肉な気がする。
この頃からいくつかの漫画に影響されて筆者(独眼鉄)は大相撲を見始めたが、初心者のヌル相撲ファンの筆者でも感じたことであるが次兄に「琴欧洲も関脇から大関に昇進して、中吊り広告の写真のように自身の化粧回しを作ってくれるスポンサーも出てきて、他にも色々な後援会が出来て美人の日本人のお嫁さんを貰ってこのまま一気に横綱までまっしぐらかと思ったけど、自分(独眼鉄)みたいな初心者の相撲ファンでも琴欧洲が横綱になるイメージが申し訳ないが湧いてこない気がするんだよね」と筆者が言ったところ、次兄曰く「やっぱり白鵬と(引退した)朝青龍の2人の横綱が強くて凄すぎたんだよな」と答えて筆者もこの答えに同意した。
筆者もこの頃から大相撲を見るようになっていったのだが、海外から日本の角界に入門する外国籍の新弟子というのは大体経済的に苦しいモンゴルや東欧の力士が多い(エジプト出身の大砂嵐は純粋に角界の相撲という日本の国技に魅了されたというが、大半の外国籍力士は野球漫画のグラゼニではないが土俵の中には銭が埋まっていると考えて来日するのだろうし、そういうモチベーションで角界で成り上がりを目指すのも「アリ」だと思う)。その為日本人の若者なら敬遠するような、やたら縛りの多い団体生活や煩雑な雑用もこなせるようになっていくのであろう。
しかしそうやって苦しい下積み生活をして十両以上の関取になり、母国では(日本人でも普通のサラリーマンでは手にすることはできないような)高額な月給の上に懸賞金もつく時もあるだろうし、後援会の方々との食事や酒の席、関取という強さを証明して出世した男性に綺麗な女性も沢山近づいてくる。関取になってそれまでの自分(外国籍力士)が母国では考えられないような豊かな生活を、経済発展した日本という国の国技で体現していっていく。
しかしそういう豊かな生活を体感していくことによって、それまでの自分の心の中にあったハングリー精神が削られるように喪失していくようにも感じる。
琴欧洲の場合は膝の大怪我もあって相撲通から言えば怪我の後から輝きを失ったと言われたが、ハングリーな外国人力士が豊かな日本という国で富と名声を手にしたが故に、根底に必要な生きる為の飢餓を失ったというのはあまりに皮肉な気がする。