3年前に東日本大震災の翌日に封切りされたドキュメンタリー映画で「クラシコ」という映画があった。その映画はサッカーの地域リーグの1つで2009年の北信越リーグ(4部リーグ)のなかの、信州(長野県)ダービーである長野パルセイロと松本山雅という2つのサッカークラブを追いかけた(それ以外のクラブや色々なリーグに関わる人達も出るが)映画である。筆者(独眼鉄)は普段(少なくともここ5~6年は)映画をほとんど見なくなったが、この映画は映画館でも見たしその後DVDを買って100回以上(冗談抜きで)見た。

そんなサッカーの名作ドキュメンタリー映画「クラシコ」だが、その映画で松本山雅のサッカー選手が練習の後に昼食を食べる丸山食堂という食堂があるのだが、そこの食堂の座敷で山雅の選手が5人で昼食をとるシーンがあったが、食事をした後若い兄ちゃん(選手)達がじゃれあうだけのシーンであったが、その5人に彼らの名前のテロップが表示されていた。2012シーズンに入った時、山雅がJ2に加入したのでその選手名鑑の中で2012シーズンに(つまり3年後も)山雅にいられた選手は1人しかいなかった。補足すればもう1人は別のJ2下位のチームに移籍してJリーガーでいられたがそれでも2人である。

筆者もボクシングを介してプロスポーツの世界を多少なりとも知っているが(筆者自身はプロになれなかったが)、スポーツ選手がプロとして競技をすることによってお金を稼ぐというのは、ここまで厳しい世界なのかと言うのをこの事実を知った時痛感した。

以前聞いていた伊集院光のラジオに東京ヴェルディの武田修宏がゲストに出た時も、昔の読売クラブ時代に武田が入団した時5人入団して次の年残った選手は(武田含めて)2人だったという。それと松坂大輔の次の年の甲子園優勝投手の元・日ハムの正田樹も阪神退団後、台湾の球団に入団して台湾のプロ野球はバス移動が基本なのだが、そのバスにドミニカ人等外国人選手の席があって皆体格が大きいので席が狭かったが5人いた外国人用の席でそのシーズン最後まで座れたのは(正田含めて)2人だったという。

筆者(独眼鉄)自体スポーツビジネスに興味があり独学で資料を漁ってこの世界のことを調べていて思うのだが、この世界(スポーツビジネス)というのは自分が想像しているものよりも遥かに厳しい環境の世界なのだということを感じた。今日本中の大学で学生集めのためにスポーツビジネス学部(学科)が設立されているが、そんな生易しい世界では無いことを知っておいて貰いたい。スポーツビジネスは表方(おもてかた・選手)も裏方(フロント)も極限の環境で闘っているのである。