筆者(独眼鉄)もJ2を中心にJリーグを見るようになってあっという間に5年が経ち、今年から6シーズン目に入るのだが近年のJを見ていて感じたことがある。それを今回は述べよう。

ここ何年かのJを見ているとJ1J2でもどこでも大体外国人助っ人は韓国人かブラジル人である。その為最近のJクラブの補強は全体的にマンネリ化しているという声もある。その声はもっともであるがではなぜ昨今のJクラブの補強はこんなにマンネリ化してしまったのだろうか?ジェフは一時期香港系の選手やオランダ人が来たこともあったが全く役に立たず失敗に終わったこともあった。

それでは(ジェフの事はおいといて)なぜJに来る外国人助っ人の国籍が偏っているのか?以前横浜F・マリノスが親会社の日産の工場がアルゼンチンにあったつてもあって、アルゼンチン人がマリノスにユニットで入って来た時期もあったが今はマリノスも補強はブラジル人や韓国人が主流である。

サッカーの能力ではブラジルと遜色(そんしょく)ないぐらいレベルが高いアルゼンチン選手がなぜJのピッチには適応出来なかったのか?その答えはピッチの外にあった。日本に住む南米人の大半はブラジル人かペルー人である。彼らは故郷から離れて遠く日本まで来て仕事をしている。日本人も海外に出ると感じるが自分の国を出ると自分の国のアイデンティティーを感じるし、同じ国の人間同士の結束も固くなる。ブラジル人サッカー選手も自分の国の反対側(日本)で自分はチームと上手くやっていけるか?日本の生活に馴染めるか?既婚者のブラジル人だったら異国の地で子供の教育は大丈夫か?ブラジル人は陽気で明るい国民性を持つと言うが、そんな彼らも不安で一杯なのである。

こうした慣れない異国の地の生活で自分(ブラジル)と同じ母語を使う同胞がいるのは、言葉に出来ないくらい心強いものである。実際に筆者(独眼鉄)も以前東京で中国人に中国語で会話したら(拙い中国語でも)凄く感謝された経験がある。どこの国でもそうだが異国で自分の母語が聞けるのは安心するものなのである。

逆にアルゼンチン人というのは元々内気でシャイな国民性の上に日本にアルゼンチンの一般人がブラジルのそれより圧倒的に少ない。その為チームでも一般生活でも孤立しがちになり、結果チームの戦力の計算に入らず退団することになる。

サッカークラブを運営するために外国人助っ人を補強する必要があるのは当然だが、ただ単に選手の能力だけならずその外国人選手が日本に馴染める努力も必要なのである。