80年代終わりから現在までの四半世紀の間でスポーツというものはオタク文化同様、産業になった気がする。しかし最近面白みのない試合が増えたような気もする。以前筆者(不器用貧乏)が尊敬するイビチャ・オシム監督が「家を創るのには時間がかかるが、壊すのは一瞬」という言葉を言っていたが、サッカーの場合ボランチがハーフウェイラインからあがらずディフェンスも引いていて10番のトップ下にゲームメイクを任せて外国人フォワードの個人技で1点というそんなサッカーで楽しいのか?チケットを買ってくれたお客さんは満足してくれるのか?という話を別の日本人監督もしていた。サッカーだったらボールも人も動きまくり走りまくる躍動感のある攻撃的サッカーの方が面白いだろうということである。よく楽しいサッカーを求める声は多いが楽しいサッカーの構築には地味できつくて単調な基礎練習が必須である。しかも時間もお金も手間暇もかかる。今言った前者のサッカーが「壊すスポーツ」で後者のサッカーが「創るスポーツ」である。壊すスポーツの方は手軽で簡単にできるが試合は面白くない。一方創るスポーツの方は時間も手間暇もかかるが面白い。どちらかいいのかは明白である。筆者は元々ボクシングが好きで後楽園ホールに通っていた時期もあったが今はほとんど行ってない。こちらもほとんどのボクサーが壊すスポーツだからである。頭を下げて手をちょこちょこ出すだけのボクシングとは呼べないようなボクシングがほとんどになって全然行かなくなった。何のスポーツでもそうだが指導者は壊すスポーツより創るスポーツを構築して欲しい。