少し前の話になるが、今年の3月に野球のWBCがあった。結果は周知の通り日本はプエルトリコに敗れ、優勝はドミニカ共和国であった。ここで筆者(不器用貧乏)が言いたいのは今大会のアメリカ代表の話である。アメリカは第3回大会にはメジャーリーガーを出場させず、WBC参加に消極的な姿勢を見せた。日本の野球人はアメリカの姿勢に反発したが、翻ってサッカーは最初から国際大会でうまくやれていたのか?そうではない。W杯でもサッカー界は試行錯誤を繰り返していた。来年(2014年)はW杯がブラジルで行われるが、1950年のW杯第4回ブラジル大会では決勝戦がなかったのである。この大会では予選リーグ→決勝リーグという大会の為、決勝戦がなかったのである(リーグ戦にすることで試合数が増え収入を増やそうとしたとも言われる)。しかしこういった大会運営はうまくいかず決勝リーグ方式はこの大会のみとなった。ここで言いたいのはサッカーのような国際大会の経験値が圧倒的にある競技でも最初からうまくいっていたわけではないのである。野球というスポーツが素晴らしいスポーツなのは知っているが、国際大会の経験値を高めるのはこれからである。大会運営というのは経験をして覚えていくものである。野球人はそのことを踏まえたうえでWBCという大会と向き合って貰いたい。

参考文献 ワールドカップの世界地図 (大住良之著 PHP新書 2002年)