今に始まった話ではないが日本のマスメディアを見る時、何か問題があった時によく「専門家は?」というフレーズをよく聞くがあれはいかがなものかと思う。専門家(大体がどこかの大学の教授)を呼んで問題点を指摘するのだが、色々思う所があるがまず自分で問題が何かを考えられないこと。それと専門家には専門家特有の弱点があることに気づいていないことである。専門家特有の弱点とは先日淀川長治氏の話をしたが淀川氏に限らず人間は1日24時間しかない。淀川氏の功績は凄いしそれを腐す気は全くないが、専門家という生き物は人間に等しく与えられた24時間のほとんどを自分の得意分野に注いでいるのである。そういう生活をしていくと自分(専門家)の中では常識でも、一般的な市民の中では非常識とはいかなくてもそれほど常識ではないことが出てくるのである。要はアンバランスになってくるのである。それをメディアに出るとアンバランスなことが当たり前になる。しかしアンバランスはアンバランスである。その物差しが常識として考えるのはいずれ無理が出る。これからの時代、何の問題でも一般市民にも思考力が問われていく時代になり、「専門家」に丸投げすることは通用しない時代になると筆者(不器用貧乏)は考える。問題があったら人の意見を聞きつつも自分の頭で思考しよう。