先日、中国の本を読んでいた所9年前(2004年)の中国のアジアカップのことが載っていた。覚えている方もいるかもしれないがあの時中国サイドが投石したり、とにかく酷かった。しかし先日読んだ「中国人、会って話せばただの人」(田島英一著 PHP新書 2006年)で当時のアジアカップの開催都市に問題点を指摘していた。別の本でも知ったが、アジアカップの開催都市の1つの重慶は霧都爆撃(霧都は重慶の別名)と言って、日中戦争時日本軍が1938年2月~1943年8月の5年半の間に218回の空爆をして民間人含めて26000人の死傷者を出したという中国のなかでも南京と同じぐらい反日感情が強い都市であったことを知った(重慶と南京は日中戦争時、蒋介石が国民党の臨時首都を置いた都市である)。要はそんな反日感情の強い都市でサッカーの日中戦をやること自体が間違いだったのである。当時のアジアのサッカー関係者はもっと歴史を知る必要があったのである。筆者(不器用貧乏)もこの事実を知ったのはつい最近のことである。知らない人を責める資格はない。しかしこれからサッカーに限らずアジアが力をつけていく昨今、我々はもっとアジアのことを(歴史でもなんでも)知っておかないといけないと思った。

参考文献 中国の歴史を知るための60章 並木頼壽・杉山文彦著 明石書店 2011年