近年の世界的な雇用の傾向を見るとアメリカ大陸的な結果至上主義と流動的な人間関係が主となっているように思える。自分がサッカーが好きだから言う訳ではないが、サッカー監督というのは結果がでなければすぐ解雇される世界でありそういうサッカー的価値観が日本社会の中にも蔓延しているように思える。20年前のプロスポーツ漫画(サッカーではない)で「プロに問われるのは結果のみ」「ばれない反則は反則ではない」というのがちょうどドーハの悲劇の頃にあって今のロスジェネ世代はそういう結果至上主義に傾倒していった。しかしスポーツの世界は球技でも格闘技でも半分は負けるのである。結果至上主義というのは絶対歪みを生ずるのである。これはスポーツの世界だけではなく、一般人の雇用の世界でも同様である。結果を残せなかったら解雇ということで一般の労働者は追い詰められ、精神疾患や自殺に追い込まれていくのである(先日も自分の最寄り駅で人身事故があった)。結果に拘れ(こだわれ)ば自分が格好いいというような自己愛があるのかも知れないが結果的に結果至上主義というのは自分の首を締め、セーフティネットを壊してしまうものである。結果に拘るというのは結果破綻に繋がることになるのである。R25の2011年7月7日号で精神科医の名越康文氏は「これからは非合理性と持続性が重要」とおっしゃっていたが、筆者(不器用貧乏)はもう20年近くボクシングを見ていたり、ジェフのニュースを(今は)携帯でチェックしてたりするが、自分のボクシングは何も役には立ってないがボクシングに必要な知識や思考が徐々に構築されていった。非合理性に関してはまた機会を改めて述べたいが非合理性と持続性は重要である。