以前読んだ本の中に「働かないアリに意義がある」(長谷川英祐著 メディアファクトリー新書 2010年)があった。ちょっとしたベストセラーになった本なので読んだことがある人も多いのかも知れないが、この本の中には働きアリの2割は働かないということであり、猛烈に働く蟻だけの蟻の巣とサボり蟻だけの蟻の巣を作ってもまたそれぞれの蟻の巣で2割の蟻は働き、2割の蟻はサボるようにできている。この研究から言えることは蟻や蜂のような巣を作って生活するコロニーのような生物でも、人間のような生物でも猛烈に働く蟻(人間)が2割、普通の蟻(人間)が6割、サボる蟻(人間)が2割と出てきて仮にサボる2割を切ってもまた2:6:2の割合で猛烈:普通:サボりが出てくるのである。だから働かない人間や蟻というのはある意味生物学の生態のなかには仕方ないということである。自分の周囲の中でも働かない人間がいるのかも知れないがある意味そういう人は生物学の生態に則った人である(尊敬はできないが)。動物の生態には必ず「サボる奴」が出るのである。