雇用 (その４)

最近このテーマでブログをよく書くのだが、また雇用について考えてみたいと思う。

日本人のほとんどは高校卒業以上か、それに準ずる学歴なのである。昨日のブログ、「非識字」でもそうだが日本人の大半は高等教育を受けているのである。本来高等教育を受けている以上、失業率というのは無くよほど特殊な例外を除いて、失業率は1％ぐらいのはずである。なぜなら皆高等教育を受けているから就職できて当然なのである。しかし現実には大学を卒業しても就職できない人は沢山いて、高い教育に対する投資に見合った利益率がほとんど無いのが、現状なのである。

このブログを始めてから雇用に対して言ってきているが働くことによってその人個人の尊厳を確保し、能力のキャパシティーを上げることを言ってきたが、現在の教育にはその就職する為に必要な教養を高めたり、生活を自立するための職業訓練をする為をなされているかは疑問である。筆者の2013年7月13日のブログ「アイデアは金になるが、金でアイデアは買えない」でもあるが、これからの雇用の在り方はどうやってアイデアを出すかである。具体的なアイデアの出し方はそのブログを読んでくれれば分かるのだが、肉体労働はロボット、事務処理作業はスマホとなった現代社会において、人間に残された労働の核はどうやってアイデアを出すかになっていくかである。アイデアを出せる人は様々なところから情報をインプットして、自分の思考がフィルターとなって新たなアイデアとなってアウトプットされて、そのアイデアが価値創造に繋がり、現金化されるのである。現代の教育はインプットだけで止まってアイデアを創出するまでに至っていない。一般企業もアイデアを創出できない人間には雇用に対して需要は無い。雇用の需要の無い人間ばかりがどんどん増えていくから高い教育費用に見合った就職ができない。現代の日本(と言うより東洋の儒教圏内)というのは、「与えられた課題に対して制限時間内に『予め用意された正解』をどう合理的に効率的にかつ迅速に解を導き出すか？」ということになっている。しかし一般企業に求められてる人材はどう人と人をくっつける、斬新なアイデアがある人材の方が重要なので既存の教育で優秀という人材にニーズが必ずしも高くないのである。現実の世界に本当に必要な人材を供給できる雇用を創出するシステムを我々は考えなくてはならない。