かなり昔の話になって恐縮だが、野球のWBC(自分はボクシング人で、ボクシングでもWBCという団体があるので、こう表記する。)の2006年の第1回大会で、スポーツに詳しい自分の長兄が「シーズン前にこういう国際大会をやるのは問題だ」と憤ることがあったが、そこで自分(筆者)はこう言った。「野球の国際大会というのは言葉を変えればお祭りだ。お祭りの第1回というのは、どれだけ万全の準備をしても必ず反省点があるものなんだ。」と、言った。
既婚女性なら分かるかも知れないが、結婚式も同じかも知れない。女性にとって結婚式は寿命を縮めてもスローモーションにして過ごしたいと言うが、結婚前に親しい他の既婚女性に結婚式の反省点を聞いて入念に式の準備をしても、やって見ると穴だらけという話はよく聞く(結婚式に二度目はないが)。
結婚式はともかく、野球の国際大会というのはまだ始まったばかりのお祭りである。ある意味反省点があって当たり前なのである。サッカーのW杯にしたって、最初の第1回の時はヨーロッパの名門サッカークラブがW杯に反対し、数少ない賛同者のウルグアイのサッカー協会の会長が協力してくれたので、W杯はスタートできたのである(第1回の優勝国はウルグアイ)。
サッカーにしたって、自分が競技者としてやってきたボクシングにしたって、メジャーかマイナーかは別にして未だに国際大会の運営方法は試行錯誤である(サッカーに関しては2013年6月18日の「ドーハとジョホールバル」参照)。野球の国際大会にしても近年普及した統一球や審判など問題は山積みだが、問題はあって当たり前なのである。