自閉症の息子maruが2歳だった時のことです。
保育所から一時保育を断られた苦い思い出があります。
その頃のmaruはまだ自閉症や知的障害の診断は受けていませんでしたが、全体的な発達の遅れがあり『もしかしたらそうかも』と私の中で思っていた時期でもありました。
私たち家族は親や親戚が近くに住んでいないため、子供の預け先として頼れるのは保育所の一時保育のみでした。
頻繁に利用するつもりはないけど、もしもの時の預け先を確保したくて一時保育に申し込むことにしました。
利用するのは初めてだったので、maruでも大丈夫だろうか、とドキドキしながら近所の保育園に電話しました。
利用の前に事前説明を受けたり書類を書かないといけないとのことだったので保育所に出向きました。
そして説明を受けた時に、担当の保育士さんにmaruの発達の遅れのことを話しました。
言葉でコミュニケーションがとれないこと、食事の面で介助が必要なことを伝えました。(maruは偏食もあるし、そもそも食への関心が低いので好物ではない限り自分から食べようとしません)
保育士さんの反応はあまり良いものではありませんでした。
『うーん、、そうですか、、』とちょっと困ったような顔でした。
まずは体験で、という話になり下の弟と一緒に9時から12時頃まで預かってもらいました。
時間になり迎えに行くと、ちょうどお昼ご飯を食べているところでした。
maruは椅子に座って保育士さんからご飯を口に運んで貰っていました。
その時、事前説明のときの保育士さんが来て、私に言いました。
『今後の一時保育の話ですが、下のお子さんは大丈夫です。ただ、maruくんは一時保育に空きがあったとしても状況によってはお断りするかもしれません』
やんわりとした言い方でしたが、これはもう今後預かれないと言われたも同然だと感じました。
保育士さんはその理由として、食事の面での介助が大変で先生の手が足りていないことをあげていました。
その日の一時保育は、うちの子2人を除いて1歳くらいの子が2人いました。
その4人を先生が1人でお世話をしているようでした。
食事の時に、maru1人に先生の手が取られてしまっていたようで
『この調子だと預かっている他の子達にも影響が出てしまいます』とハッキリ言われてしまいました。
『利用できないわけではないんですよ』と最後に言われたのですが、ここまで言われてはもう利用できません。
他の子の迷惑になっているということですから。
帰りの車の中で落ち込みました
『他の子にも影響がでる』って言葉のパンチが大きかったです。
迷惑かけて申し訳ないやら、じゃあ私達はどうしたら良いのやら、と。
心が折れかけました。
保育所はもう無理なんだと諦めようかとも思いましたが、でもやはり何かあった時の預け先としてどこか利用できるところを確保しておきたかったので、他の保育所もあたることにしました。
ダメ元で別の保育所に出向き、maruの特性や今までの事情を説明。
そしたらね、
すんなりと受け入れてもらえたんです
『ウチは全然大丈夫ですよ〜。前のところは何で断られたんだろうね。
お母さん、心配しなくて大丈夫ですよ!』と。
ガチで泣きました。
(多分ひかれた)
私、優しい言葉にめちゃくちゃ弱いんです笑
ただ、そこの保育所の一時保育は中々人気のようで利用したい時にできない可能性もあったので、欲張ってまた別の保育所に出向きました。
そこも利用可能とのお返事をいただいて、とっても安心しました
maruは一時保育は無理なんだと諦めなくて良かった。近くに頼れる人がいない私達にとって、もしもの時の預け先があるって、とても安心できることなんです。
初めの保育所の一時保育は元々2名体制と説明書にあったのですが、話を聞いた限りでは保育士1人で見ているようだったので、maruは無理だったのかもしれません。
利用できるところは見つかりましたが、ただやはりmaruは手がかかってしまうので利用しずらい気持ちもあり、実際に利用したのは体験を除いて1度だけでした。
私が病院の受診などで一人で出掛ける予定があるときは、夫が仕事を調整して子供達を見てくれることが多かったです。夫は深夜まで残業があるような仕事をしているので結構無理させていたと思います
maruが療育園に毎日通園するようになってからは、下の子を一時保育に預けて用を済ませたり、療育園の行事に参加したりできているので、保育所の一時保育には本当に助けられています。
ちなみに、初めの保育所は下の子は受け入れokでしたが、さすがに利用しづらくて一度も預けていません。
近所なので前を通ると、あのとき保育士さんに言われた言葉を思い出して、苦い気持ちになります。
私の視界から見えんようにならんかな、とたまに思います。
私が通るときだけイリュージョンみたいにパッと消えたりしないかな、とヤバイことも考えてます