これは息子maruが3歳半くらいの時の話です。

1人で家から脱走して一時行方不明になったことがありました。

 


maruのもともとの性質を先にお話しすると『他人への関心は低いものの母である私にだけはベッタリタイプ』。



2歳頃までは後追いが激しく、お風呂やトイレに一人で入ろうものなら私が出てくるまでドアの前で延々と泣き続ける感じでした。(パパが傍にいても関係なし)



3歳を過ぎたころから少しづつ落ち着いてきて、私と離れていてもオモチャやテレビがあれば特に気にしない感じに変わっていきました。



楽になってきたなと思っていました。


この私の油断が脱走事件の根っこにあります。

 


事件の日は、私一人でmaruと下の子を自宅で見ていました。

3人で雪遊びでもしようと準備をしていたら子供たちの防寒具を夫の車の中に置き忘れていたことに気が付きました。



うちは集合住宅の2階で夫の車はそこから30mほど離れたところにとめていました。

玄関から駐車場までは建物が陰になっていて見通しはよくありません。



この時、子供たちはテレビに見入っていました。

急いで取りに行けば2分で戻れると思い、子供達に気付かれないようそっと玄関を出て施錠して取りに行きました。



この時トラブルが。



車のカギが開かない、、、。スマートキーの電池切れです。

内蔵されている予備のキーを出して運転席のドアを開け、防寒具があるトランクを開けようとするも開かない。予備のキーだと鍵刺したドアしか開かないみたいですね。



夫の車だったこともあり扱いが不慣れでモタモタして時間のロス。結局家を出て戻るのに5分以上かかったと思います。



急いで家に戻ると、、、



施錠していたはずのドアの鍵が開いてる、、、。



そして玄関には一人で泣きじゃくる下の子が。

玄関に置いていたmaruの靴がなく、一人で出て行った事実に気が付きました。



(maruが玄関のロックを内側から開けられることは知っていました。ただ一人で出て行ったことは一度もなく完全に油断していました)

 


急いで外に出て左右を見渡すも姿はありません。



外出するときによく通る道に出るも近くにmaruの姿はなく、別の方向か、と踵を返そうとしたとき、目の端に小さな影が動くのが見えました。



私がいたところから遠く離れた道の先にmaruの姿が、、、。



雪の中、パジャマ姿にスノーブーツを履いて一人で歩道を歩いていました。



maruの進行方向のすぐ先には横断歩道があり、そこは交通量も多いところ。

maruは信号のルールを理解できていません。

血の気が引いて、とにかく全力で走りながらmaruの名前を叫びました。



横断歩道に差し掛かる寸前でmaruが私の姿に気付き、ニコニコと嬉しそうに駆け寄ってきました。



私はmaruの体をしっかり掴み、恐怖と安堵で泣きそうでした。

全力疾走で心臓がしばらくバクバク鳴っていました。

 


maruの近くを歩いていた男子高校生のグループが不思議そうにこちらを見ていたことを覚えています。



 

私が黙っていなくなったことでmaruを不安にさせたこと、maruが鍵を開けられることを知っていたのに短時間なら、と油断してしまったこと、そしてそれらが原因でmaruの命を危険にさらしてしまったこと。

 


maruに本当に申し訳ないことをしてしまいました。それは下の子に対しても同じ気持ちです。

 


二度とあってはならないと思い、対策を考えました。(長くなったので後編で)