目白田中屋が改装移転してから初めてお店を訪れてみた。

ワインは見当たらずここだわりのスピリッツやリキュール類、ビールの専門店になっていた。

店内のお酒を1時間以上かけてじっくりと見ていたら、とんでもない価格のものを見つけた。

ポルトガルのポルトで作られている本物のポルト酒(ポートワイン)、ニーポートのルビーポートが何と800円である。


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スペインの大企業サンデマンのルビーポートですら1680円はする。

ディスカウント酒店であるやまやで同じニーポートのルビーポートが2980円で売っていた。

POPに100年に一度のセールとあったが、これはもっともである。

何でこんなに安いか知らないがとりあえず一本購入して家で飲んでみた。

やはりたいへん美味しい本物のルビーポートである。

大量生産されているサンデマンのルビーポートなど比べものにならない。

ちなみにやまやで4980円で売られてた10年物のトウェンティポートは目白田中屋では確か1980円だった。

このルビーポートは料理に使うにはもったいない程美味しいが、鴨のソースなどに使えば最高であろう。


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レストラン関係者はなくならないうちに購入するべきである…と私は思う。

地方でも確か配送は可能なはずである。

ボーヌの真面目な造り手アルベール・モローのワインは大好きである。
またこのモローの造るマール、フィーヌ・ド・ブルゴーニュがすこぶる美味しい。


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現在の価格は7000円位だが味は抜群である。
しかし、生産をやめたとかで日本には入ってこなくなってしまった。
後は在庫を抱えているところをみつけ手に入れるしかない。
そんなところは滅多にあるまいと半ば諦めていたところ、ひょんなことで在庫をケース単位で抱えているところを見つけてしまった。
喜び勇んで買い求め、あるワインバーに寄贈してしまう。
そのお店にも薦めていたがどうしても手に入れられなかったマールである。


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ヴァン・ムスーや赤ワインと一緒にグラタン・ドフィノワ、


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蛤のヴァプール、


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エスカルゴなどを食べた後、


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モローのフィーヌ・ド・ブルゴーニュを楽しんだ。


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グラスに鼻を近づけ香りを嗅げば誰しもマールとは気づかないだろう。
品のいいふくよかな甘い香りである。
口に含むと深みのある上質のマールの味わいが口中に広がっていく。
マールが苦手な方でも美味しく感じてもらえるマールのうちの一本ではないだろうか。
私は陶然となってグラスを傾けた。
個人的にはヴォギィエやドメーヌ・ロマネ・コンティのマールを一本買うなら私なら間違いなくモローのフィーヌ・ド・ブルゴーニュとマール・ド・ブルゴーニュの2本セットを計1ケース購入してしまうと思う。

薔薇を眺めた後は、エレベーターに乗って二階に行く。
そこにはカフェウィーンがある。
このカフェは唯一日本でウィーン市やウィーンカフェ協会の承認を受け、ウィーンさながらのカフェの雰囲気と味を楽しめる店だ。


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やはりカフェヤウゼを楽しむことにする。
ヤウゼというのはオーストリアではおやつのことだ。
昼下がりコーヒーとケーキを愉しむ。
コーヒーはもちろんカフェメランジェにする。
ウィーンでコーヒーと言えばこの泡立てたミルクを入れたコーヒーを飲むのが一般的だし、これがまた美味しい。
一番食べたかったアプフェルシュトルーデルは林檎の季節が終わり、メニューにはなかったので、ケーキはザッハ・トルテとカルディナール・シュニッテンを注文した。

カフェメランジェとケーキが銀のお盆の上に載せられ届けられる。


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盆の上の水の入ったグラスの上にスプーンが横に載せられてくるのがウィーン式だ。


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ウィーンのカフェでおじいさんがコーヒーカップを持つまねをしてメランジェを飲んでみる。


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カップの持ち方は様にはなっていないが、メランジェは美味しい。


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アプリコットのジャムの効いた本格的なザッハ・トルテに添えられた生クリームをつけて食べる。

生クリームをまとったショコラーデが濃厚で美味しい。


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カルディナール・シュニッテンはウィーンの伝統的なモカのケーキだが、黄色い卵をたくさん使った生地がすこぶる美味しい。


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確かウィーンから持ってこられた新聞はさみがあったはずだが…と思い、店内を探してみると…

日経新聞がはさまれたものが入口におかれてあった。


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ウィーンではこの木枠にはさまれた新聞を客が朝カフェでメランジェを飲みながら読んでいた光景を思い出す。


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しばしあの頃のウィーンに時と空間をワープさせもの思いにふける私であった。

私流の日本橋三越本店の楽しみ方がある。
まず地下一階で荷物を預けエレベーターに乗る。
エレベーターは自動運転のものではなく、敢えて案内の女性のいるものにする。
なぜならば気合いの入ったいいサービスを感じるからだ。
エレベーターの案内の女性に行き先を屋上へと告げる。
屋上にはお金を払ってもいい位の広くて立派なイングリッシュローズ専門のチェルシーガーデンがあるのだ。


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それもデヴィッド・オースチンのイングリッシュローズやオールドローズ、フランスの一流のナーサリーの作る香り高く優雅な薔薇があちらこちらに咲き乱れているのだ。


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薔薇好きの方なら半日いても飽きないことだろう。


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薔薇が好きでいまだこのイングリッシュガーデンを訪れたことのない方は直ちに行くべしである。

-続く-