~前回までの話~


世界遺産の『ジャマエルフナ広場』で見世物になるストリートファイトに出場させられ、ボケのおっさんボブバダ・ハリ、を倒し3連勝した。武器屋を発見し、魔法のマスカラを購入したが、いきなり俺は店番をする事になった…。

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暫くスタローンは帰ってこなかった。

その間、座ってモロッコティーを飲みながら、待ち行く人を眺める。


たまに、『へい!いらっしゃい!』とか日本語で言ってみたりする。

自分の店ではないのに、何故か楽しいw


※人間孤独になるとここまで変な行動をとるみたいw



暫くして、スタローンが帰ってきた。



スタローン『お待たせ!お礼に俺の家で奥さんと子供とお前で鍋をしないか?』


ちゃ『ありがとう。でも、もう少し見て回りたいので…また後で来る!』


と、言ってスタローンに別れを告げ、夜のメディナの奥地へと進む…。

ストリートファイトの勢いもあり、ガンガン進む。



店も無くなり、完全に居住区に入った。


公衆トイレの向かい側の建物、入口に布が掛かっていて、そこを子供が出入りしている。



気になった。




中がチラッと見えた。


(ん?テレビ??)


テレビが何台かあってそこに子供が群がっている。




勢いがついている俺はそこに入っちゃうんだな…。



ちゃ『ハロー』


子供達『ワオワオワオワオ!!』



中には子供が10人ほど。

珍しかったのか、驚いたのか、よくわからないがとても喜んでいる。
やはりどこの国でも子供はピュアである。


ボロボロのテレビが4台、それに繋がれたテレビゲーム。

どうやら、小金持ちの奴が個人商売としてやっている、個人のゲームセンターのようだ。


(あれ?ウイイレがある!!)


俺はそこまで強くはないが、日本では大分お世話になった名作ゲームだ。


一番奥のボロボロのイスに座る。

少年と対決することになった。彼はまだ7歳なのだそうだが。

全てフランス語表記だったが、なんとなく分かる感じ。




インテル(少年)VSマンチェスター(俺)



試合序盤:中央突破で先制点を奪う俺。



ちゃ『ウェーーーーイ!!』


そんなもんですか?と言わんばかりのドヤついた顔で7歳の少年を見てやったよ。

なんて大人げない自分w


少年はムスッとして泣きそうな顔をしているw

やはり子供だ、可愛い☆



ここから少年は本気モードに入り、



試合中盤:サイドから攻められの1点返される




少年(ニヤニヤして嬉しそう)




試合後半:カウンターからの中央突破で更に1失点




敗北



少年⇒爆笑。

嬉しかったのだろう、小馬鹿にされているw



…。



俺はムスッとした。

そりゃ悔しいよ。

俺も子供だわ…


料金は1時間20DH(200円)

リーダーみたいなやつに料金を支払ってゲーセンを出た。



先程の少年ともう一人の少年が俺について来た。

どうやら、2人は兄弟のようだ。





少年『ちょっと、待ってて!』



と言って近くの店に入って行った。

どうやらここは少年達の家で、母親らしき人もいる。




暫くすると、母親が激怒して店の外まで2人を追いかける。

2人が俺の方まで逃げて来た。



少年『ほら、見てw』



ニコッとしながら掌を広げ、数枚の小銭を見せてくれた。

どうやら、母親からお金をくすねて来たみたいだ。

※モロッコでは小銭もかなりの大金なのです。


少年『お腹が空いたから広場へ行こう』


広場で、謎のゲバブを買う。

少年達に奢ってあげようとしたが、


少年『自分達の分は自分で買うからいい』

でもさすがに母親から盗んだ金だし、


ちゃ『おごってあげるから、このお金でもう一回ゲームするといい』


と言って奢ってあげた。小さいゲバブを1つだけ買って2人で半分づつ食べていた。



それから、

少年『サッカーを見に行こう』


と誘ってくれた。

着いたのはボロボロの電気屋さん。

店の前に小さなテレビがあり、道に向かって


ACミランと???の試合が流れている。


3人で道に座って試合を観戦した。

みんな本当にサッカーが好きだなー


サッカーって凄いよね?

サッカーによって国も動くし世界も変わるし、争いや戦争だって起きる。地球上では良きも悪くも1番影響力があるスポーツだ。


1つのボールを手を使わずにゴールに入れる

単純明快



隣のテレビではシリアの内戦のニュースが流れている。


誰かが死に、誰かが悲しむ。誰かが怒り、誰かが報復する。

その陰では誰かが笑っていて、誰かが得をする


これ話し出したらきりが無いけども。


3~4人のおじさん達もテレビを見ていて複雑な表情で見つめている。何を考えているのだろう?


自分達と宗教が同じ、遠い国で何かが起こっている。

彼らは同じムスリムとして感じるものは何かあるんだろうなと俺は思った。


俺らには分からない感情や理解できない感情があるかもしれない。

ただ、もっとたくさんの事を俺は知る事は出来る。


いや、必要がある。チャンスも時間もある。

環境だって自分で少し変えればいい。

捉え方や、視点を少し変えるだけでいい。

少しの工夫や努力で見えてくるものはたくさんあるんだ。



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