事実の印象は受け止め方で変わる

休みの日のスケジュールを立ててくれとよく夫に頼まれる彼女。責任感の強い彼女はばっちりのスケジュールを立てる。
ところが夫はそんな時に限って寝坊したり仕事が入ったりとスケジュール通りに事は進まない。
そんな時は当然だが
「子ども達も私も楽しみにしていたのに…」
と怒りが湧く。
「そんな時あなたはどうするの？」の問いに彼女の話は続く。
「これ以上悲しくなりたくないから第二案、第三案をたてます」
夫と子どもたちと楽しい時間を過ごしたいと言う思いが叶えられず悲しみに変わる経験はなんどもしたくない。
しかし、なかなかの努力。
彼女がなぜそこまで動けるのかを聞いてみた。　
「何度も裏切られた経験がそうさせている」
どうも裏切られたと言う思いが彼女の原動力になっているようだ。
その努力をし続けた先に何があるのかも聞いてみた。
「第二案、第三案がうまく行ったらどんな気分ですか？」
その問いに彼女こう答えた。
「嬉しいです。楽しい時間になるので」
彼女にとって夫と子どもたちと楽しい時間を過ごしたい！と言う思いも強力な原動力になっているようだ。

ネガティヴな感情はエネルギーがあるのでそれに気持ちを取られがち。だから物事に対する印象もネガティヴワードを貼り付けがち。
彼女が休日の第二案、第三を考える。
これは事実。これは誰が聞いてもそうだ。
ところがこの事実のどこに焦点をあてるかもその人次第。この事実にどのような題名をつけるかもその人次第。
「何度も裏切られる可哀想な私の物語り」なのか「彼と楽しいを共有するために努力をする私の物語」なのか。はたまた「努力をする機会を作ってくれる夫と結婚した努力好きの妻のもの語り」なのか。

「なんだか夫を許せる気がしてきました」
パソコンの画面の向こうにいる彼女は少しいたずらっ子のような顔をして笑っていた。

ー自己探求講座第2章を終えてー