ユーミンの歌が頭の中でリピートしてる。

昔の恋を懐かしく思うのは、

今の自分が幸せだからこそ。


これは恋愛の歌詞だけど、昔の頃を未練じゃなくて、遠く懐かしく思える時は、今の自分が幸せって感じることができるからじゃないかと思う。


3月2日は、私の過去からの独立記念日。


すっと昔、私と赤ちゃんがシェルターにお世話になるきっかけを作った事件が起こった。

ドラマの世界みたいで、自分に起こっていることが、よくわからなかった。


あの日は、赤ちゃんの健康診断のための電話予約をしてた。

電話中、ちょっとした口論になった。

赤ちゃんのソーシャルセキュリティーカードをどちらが保管するか、っていう、普通ならどうってことない内容。

でもこれって、日本のマイカード番号みたいなものでこちらではすごく大切な番号のカード。

このカードが私の手から離れたら、赤ちゃんまで離れていってしまいそうな、とっさにそんな不安に襲われた。

どんどん私の人生がコントロールされていく。

大きな渦の中に飲み込まれていくのをただ待っているような。

必死でカードをなんとか取り返そうとする私。

相手は腹を立てて、私を床に打ちつける。


その間に、電話は切れてしまったみたい。


私は大泣きの赤ちゃんをあやしに部屋に戻り、ドアを閉めた。

相手は友達が遊びに来てて、タバコを吸いに縁側へ。

それからしばらくして、ガラス張りの玄関のドアが開けられ、誰かが大きな声で叫んでる。


すごく大きな声。

警察です。誰かいませんか。


恐るおそる出ていった。

泣き顔でみっともない姿は見せたくなかった。。


二人の警官が立ってた。

どうされましたか?

と聞かれて、とっさに口から出たのは、


「彼から暴力を振るわれました」


自分の声で、驚くほどはっきりと、真実を伝えた。

床に打ち付けられたことも。

壁に抑えられ、首を締め付けられたことも。


警察は相手を連行し、

一緒にいた友達はどこかに消え、

最寄りのない私と赤ちゃんは、

誰も知らない安全な場所へ。


私と赤ちゃんはこの日、DV被害者と家族のためのシェルターへ。

部屋にはベッドが二つ。

脇には窓があって、そして、作り付けの小さな机と椅子。わたし専用の場所。

一人になれる場所。

安心して、何時間でも考え事をしたり日記を書ける場所。

涙があふれ出て止まらない。

私、ホッと息をすることも、ずっとずっと忘れてた。


そして、それまでの辛い過去とのさよならを決めた。

もう、あそこには戻らない。

私は、自分一人で赤ちゃんを育てていく。


3/2は、私の過去からの独立記念日。

外はもうすぐ春。

🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸


今日一日が、良い日でありますように。


心のシェルターカモミール

クリエイターのChizでした。