上。お仕事、遅刻しなかった。ギリギリだったけどね。バスに駆け込み、空いてる座席に座ったら、隣は上に住んでる人だった。その子は妹の同級生。わたしが引っ越してきて、挨拶したときから、わたしが誰だかわかっていたみたい。似てるからって。その子とバスで話ながら、今度飲みに行こうねって言って、わたしはバスを降りた。上に住む人なら、わたしが酔って、お決まりに眠っても、送り届けてくれるに違いない。だけど、それっきりになりそうだな、なんて、ひとりで心の中で笑った。