ムーンライダーズ『火の玉ボーイコンサート』『Ciao!』
●ムーンライダーズ
『火の玉ボーイ コンサート』
『Ciao!』
『火の玉ボーイ コンサート』は去年の5月5日、メルパルク東京ホールで行われたデビュー35周年記念ライヴの音盤で、僕も当日会場で聴いていたひとりなので、聴きながらあの時のステージの様子などが思い出された。CDとなっただけに、当日の会場よりはサウンドが整理され聴き易くなっている。実際に会場に鳴り響いた音はもっと荒ぶれたワイルドでカオスなサウンドだったと思う。情報量の多さがカオスのままサラッとポップに吐き出されるのがライダーズのロックなので、そんな彼等の特徴が良く出ているライヴでありCDだと思う。
『火の玉ボーイ』は1976年、鈴木慶一とムーンライダース(ズではなく ス)名義でリリースされた彼等のファーストアルバムで、二十歳だった僕の愛聴盤だった思いで深いアルバムだ。十代後半から、主に英米ロックとアメリカ黒人音楽ばかり聴いていた頃、聴いた数少ない日本のバンドが彼等だったし、相性が良かったようで以来ずっとアルバムを買い続けファンであり続けることのできた、僕にとっては希有なミュージシャン集団だった。
ライダーズほど一筋縄ではいかないロック・バンドは無い。メンバー全員が曲を作り歌うしプロデュースも出来る。それぞれが抜群のポップ・センスを持ち、それでいてアヴァンギャルドも隠さない。カントリー・ロックからプログレッシヴ・ロックをシームレスに行き交い、チャンキーで無国籍風なサウンドも彼等の十八番だった。メンバーそれぞれがスタジオなどセッション・ワークをこなし、プレイヤーとしての力量も高度な所に来てあっさりと「音楽にはテクニックよりセンスが大事だ!」とばかり、パンク・テクノを内包したニューウェイヴへと舵を切ってみせる。
僕のライダーズ初ライブが'80年芝郵便貯金ホール(現メルパルク東京)で、まさにニューウェイヴ期ライダーズ。『モダン・ミュージック』リリース後のライブということでテクノ・ニューウェイヴを押し出したライブだった。メンバー全員が映画『スターウォーズ』の帝国軍兵士のようなマスクを被って演奏していたのが印象に残っている。その後もライダーズのライブには何度か足を運んだが、しだいにチケットが取りづらくなり、ライダーズ・マニアが急増しだしたことが秘かに誇らしかったりした。
『火の玉ボーイ コンサート』には、彼等の盟友とも呼ぶべき、あがた森魚、矢野顕子、徳武弘文などゲストも賑やかで、特に南佳孝が「風にさらわれて」を聴かせてくれたことに感激。徳武と高田漣のソロが飛び出す「髭と口紅(ルージュ)とバルコニー」には、よしよしと自分に頷きながら(笑)感無量な心境だった。髭とルージュ・・は僕が20代の頃に結成していたバンド、サンセットレビューのクロージングテーマとしていつも演奏していた曲なんだよね。
そんなムーンライダーズの5月5日火の玉ボーイコンサートを楽しんだ去年の11月、彼等は無期限活動休止を発表。そのラスト・アルバムとして届けられたのが『Ciao!』だった。2011年12月、ムーンライダーズ・ラストワルツ。
『Ciao!』は素晴らしいアルバムだ。鈴木慶一、かしぶち哲郎、武川雅寛、岡田徹、鈴木博文、白井良明のメンバー全員が横一線に其処にいる。誰もが歌い、曲を作り、演奏する。横一線でありながらもの凄く分厚いのがライダーズの凄味だ。おそろしく懐が深いバンドなのだ。楽曲に、サウンドに、常に探求心と遊び心を持ち続けた6人の個性豊かな男達が、安易に群れて連むことなく運営したバンドだった。ファンは、何をし出すか判らないから目が離せないバンドとしてライダーズを愛した。僕はそうだ。ムーンライダーズとの35年間は実り多くじつに楽しかった。
ありがとう!ムーンライダーズ。いつでも復活していいからね。
『火の玉ボーイ コンサート』
『Ciao!』
『火の玉ボーイ コンサート』は去年の5月5日、メルパルク東京ホールで行われたデビュー35周年記念ライヴの音盤で、僕も当日会場で聴いていたひとりなので、聴きながらあの時のステージの様子などが思い出された。CDとなっただけに、当日の会場よりはサウンドが整理され聴き易くなっている。実際に会場に鳴り響いた音はもっと荒ぶれたワイルドでカオスなサウンドだったと思う。情報量の多さがカオスのままサラッとポップに吐き出されるのがライダーズのロックなので、そんな彼等の特徴が良く出ているライヴでありCDだと思う。
『火の玉ボーイ』は1976年、鈴木慶一とムーンライダース(ズではなく ス)名義でリリースされた彼等のファーストアルバムで、二十歳だった僕の愛聴盤だった思いで深いアルバムだ。十代後半から、主に英米ロックとアメリカ黒人音楽ばかり聴いていた頃、聴いた数少ない日本のバンドが彼等だったし、相性が良かったようで以来ずっとアルバムを買い続けファンであり続けることのできた、僕にとっては希有なミュージシャン集団だった。
ライダーズほど一筋縄ではいかないロック・バンドは無い。メンバー全員が曲を作り歌うしプロデュースも出来る。それぞれが抜群のポップ・センスを持ち、それでいてアヴァンギャルドも隠さない。カントリー・ロックからプログレッシヴ・ロックをシームレスに行き交い、チャンキーで無国籍風なサウンドも彼等の十八番だった。メンバーそれぞれがスタジオなどセッション・ワークをこなし、プレイヤーとしての力量も高度な所に来てあっさりと「音楽にはテクニックよりセンスが大事だ!」とばかり、パンク・テクノを内包したニューウェイヴへと舵を切ってみせる。
僕のライダーズ初ライブが'80年芝郵便貯金ホール(現メルパルク東京)で、まさにニューウェイヴ期ライダーズ。『モダン・ミュージック』リリース後のライブということでテクノ・ニューウェイヴを押し出したライブだった。メンバー全員が映画『スターウォーズ』の帝国軍兵士のようなマスクを被って演奏していたのが印象に残っている。その後もライダーズのライブには何度か足を運んだが、しだいにチケットが取りづらくなり、ライダーズ・マニアが急増しだしたことが秘かに誇らしかったりした。
『火の玉ボーイ コンサート』には、彼等の盟友とも呼ぶべき、あがた森魚、矢野顕子、徳武弘文などゲストも賑やかで、特に南佳孝が「風にさらわれて」を聴かせてくれたことに感激。徳武と高田漣のソロが飛び出す「髭と口紅(ルージュ)とバルコニー」には、よしよしと自分に頷きながら(笑)感無量な心境だった。髭とルージュ・・は僕が20代の頃に結成していたバンド、サンセットレビューのクロージングテーマとしていつも演奏していた曲なんだよね。
そんなムーンライダーズの5月5日火の玉ボーイコンサートを楽しんだ去年の11月、彼等は無期限活動休止を発表。そのラスト・アルバムとして届けられたのが『Ciao!』だった。2011年12月、ムーンライダーズ・ラストワルツ。
『Ciao!』は素晴らしいアルバムだ。鈴木慶一、かしぶち哲郎、武川雅寛、岡田徹、鈴木博文、白井良明のメンバー全員が横一線に其処にいる。誰もが歌い、曲を作り、演奏する。横一線でありながらもの凄く分厚いのがライダーズの凄味だ。おそろしく懐が深いバンドなのだ。楽曲に、サウンドに、常に探求心と遊び心を持ち続けた6人の個性豊かな男達が、安易に群れて連むことなく運営したバンドだった。ファンは、何をし出すか判らないから目が離せないバンドとしてライダーズを愛した。僕はそうだ。ムーンライダーズとの35年間は実り多くじつに楽しかった。
ありがとう!ムーンライダーズ。いつでも復活していいからね。
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