ショーロクラブwithヴォーカリスタス『武満徹ソングブック』 | 音盤ながし

ショーロクラブwithヴォーカリスタス『武満徹ソングブック』

●ショーロクラブwithヴォーカリスタス『武満徹ソングブック』

 ショーロというのはブラジルの古いポピュラーミュージックです。ピシンギーニャとかジャコー・ド・バンドリンとか僕も好きな音楽なんですが、これは日本のグループによるショーロ歌謡(勝手に名付けたw)。ショーロはジャズよるも古くからアドリブを取り入れた器楽音楽ですが、どこかエレガントな感じがするのです。このアルバムもしっとりエレガントですねえ。いいですよ。

 ショーロクラブは秋山欧(バンドリン)、笹子重治(ギター)、沢田穣治(コントラバス)によるグループ。メンバー各人様々なシーンで活躍しているようで、笹子のリリカルなギターは浜田真理子のアルバムでも耳にしていました。彼等の演奏を聴いていると、音楽というものは消えてゆくものだと感じます。歌は発した時から、ギターなどの音色はつま弾枯れた瞬間から減衰してゆくものです。音は消えて、記憶に残る。この当たり前のことが、彼等の繊細なアコースティック・サウンドから感じられます。それは哀愁なのかサウダージと呼ぶべきか、、とか言って(笑)

 このアルバムはショーロクラブのアルバムである共に作曲家武満徹と7人の歌手のアルバムでもあります。武満の音楽の入り口にはシャンソンへの感動があったそうです。ここに収められた歌曲を聴いていると、たしかにエレガントなもの悲しさがあります。歌を作るときには素に戻るのでしょうか、とかいって(また勝手な解釈をw)。

 歌っているのはアン・サリー、沢知恵、おおたか静流、おおはた雄一、松平敬、松田美緒、tamamixの皆さん。知ってる歌手も初めての歌手もいます。共通しているのは、過剰な歌唱表現を抑え、武満の歌曲の持つ歌謡美を見事に歌いあげているということです。いいですねえ~。いいですよ~。

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