東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』 | 音盤ながし

東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』

 娘を友達の家まで送りに、米原まで行ってきた。車で10分のすぐそこなんだけどね。俺の同級生も多いし専業農家も多い。かつては開拓のムラで、先人達は苦労してこの大地を耕し田畑に変えた。今はユリの一大産地となった。食える農業を目指し実践してきたムラだ。若手後継者も多いようだ。今津南町で一番元気があるのは、こうした農業者で、この米原や貝坂に来るとそれが実感できる。

●東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』
 2011年本屋大賞受賞作である。悲しい!なんでこの程度の小説が受賞したんだろ?メディア戦略とか働いてるのかな?
『博士の愛した数式』小川 洋子、『夜のピクニック』恩田 陸、『一瞬の風になれ』佐藤 多佳子、『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎、『天地明察』冲方丁など、過去の受賞作に比べて数段落ちる作品だと思う。ひどい小説じゃない。なかなか面白い。だけど大賞を取る程じゃないと思うけどなあ。
 ヒロインの刑事宝生麗子は大富豪の令嬢。当然キャディラック・リムジンに執事付き。相棒刑事風祭はこれまた大会社社長の坊ちゃん。シルバー・メタリックのジャガーを乗り回す。この刑事二人の名前と令嬢坊ちゃんぶりから、ああこれはキャラ優先のライト・ミステリだと判ってしまう。麗子と執事の景山と風祭の三人が主要キャラ。犯人・被害者・関係者は主要キャラ三人を引き立てるための背景のような扱い。どっちかといえばマンガに近い小説だな。だから判りやすいし面白い。カバーは人気の中村祐介。
 最初からTVドラマ・アニメ・映画など映像化されることを望んで書かれたような小説で、そうした商売的あざとさを感じさせる小説であり、それを本屋の皆さんが押してしまうって、なんか選考した書店員のレベルが低くなったとしか思えないな。
謎解きはディナーのあとで/東川 篤哉
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