鈴木清写真集『流れの歌』/ ジェシ・デイヴィス『Ululu』 | 音盤ながし

鈴木清写真集『流れの歌』/ ジェシ・デイヴィス『Ululu』

 晴天続きで春の近づきを感じる。娘はスキー授業でニューグリンピア津南です(2/22)。親がまったくスキーをしないので、娘もスキーするのは学校の授業だけ、だから上手く滑れないと思い可愛そうな気もするけど。俺が20代の頃って猫も杓子もスキーだったんだよね。上野や新宿の駅にはスキーを持った若者がうようよいたし、この辺の若者達はみんな車にスキー積んでスキー場で遊んでた。みんながやることに興味が湧かない天の邪鬼な俺は、だからスキーに背を向け今日に至る(笑)でもね、今の寂しいスキー人口を考えると、あれも一時のブームだったんだなと、これまた寂しさも覚える。

●鈴木清写真集『流れの歌』
 風景よりは人物や世相が写されている写真が好きです。持ってる写真集もそんなものです。この写真集は新聞の新刊紹介覧で見つけて手に入れたんだけど、元は1972年に自費出版されたものです。自慢しようと、友人で新聞記者兼カメラマンのエーイチさんに見せたところ、「俺は元の写真集を持ってる」と言われがっくり(笑)。俺が知らなかっただけで、写真の世界では知る人ぞ知る鈴木清であり『流れの歌』なのだそうです。
 '70年前後の頃の寂れゆくものたち、炭鉱、サーカス、プロレス、旅芸人、そして都市の裏町、そこに息づく人達を静かに写し出します。『流れの歌』の英語タイトルは『soul and soul 』。ここにある魂は、叫ぶ魂ではなく、語りたげな魂、だろうか。一言では言い表せない深みと淀みがこの一群の写真にあると思う。

●Jesse Ed Davis 『 Ululu 』
 ジェシ・デイヴィスの『ウルル』が名盤なのは何を今更で、ほめ言葉を連ねるのも面倒くさい程大好きな音盤。'72年作品、あの頃の言葉で言えばスワンプ・ロック。土埃が立ちのぼるようなザラついた感触なのにほっこり温かく、そして一本気で骨太なロックンロールがここにある。
 演奏メンバーはジェシ(vo.g)、ジム・ケルトナー(ds)、ドナルド・ダック・ダン(b)、Dr.ジョン(p)が基本となり、レオン・ラッセルやラリー・ネクテルなども参加している。ジェシのギター、その代名詞となったスライド・ギターだけど、けっしてテクニシャンではない。しかし、そのちょっとやさぐれたやるせないような音色とフレーズは、ジェシでしかありえない個性的なもので、噛むほどに味わい深まる美味なプレイなのだ。ヴォーカルだって上手いわけじゃない。ほっこりとしたおおらかな歌声には、人懐こさと寂しさがあり、これまた滋味な歌声なのだ。
 ジェシ・エド・デイヴィスは生粋のネイティブ・アメリカンすなわちインディアンに生まれた。そして'89年に43歳という若さであの世に旅立った。
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