『アナーキー・イン・ザ・JP』中森明夫/ハル・ウィルナーの良い仕事 | 音盤ながし

『アナーキー・イン・ザ・JP』中森明夫/ハル・ウィルナーの良い仕事

 今年は途中からメインのMacとOSを変えたので、HPで書いていた「音盤日記」も「音盤ながし」というブログに移行した。移行したのはいいんだけど、年末でまとめていた年間読書報告のようなものが、HPとブログに分かれてしまったために、何冊読んだとか全体の感じが見えにくくなってしまった。どうやってまとめようか思案中。
●中森明夫『アナーキー・イン・ザ・JP』
 にわかパンク少年がイタコおばばにシド・ヴィシャスの降霊を頼んだら、降りた霊はなんとアナーキスト大杉栄だったというお話し。しかも大杉がパンク少年の脳内に巣くってしまったからさあ大変面白い。大杉栄の大きさが現代を軽く飲み込み、パンクを軽く飛び越えカオスに至るアナーキー青春小説だ。戦前の左翼~無政府主義者が次々に登場し、それは日本だけじゃなくてロシアやパリへも広がるという脳内タイムマシン小説でもある。おまけに可愛いアイドルともイイコトやっちゃって、、、(笑) いやはや面白かった。

●『LOST IN THE STARS/THE MUSIC OF KURT WEILL』
●『STAY AWAKE/Various Interpretations of Music From Vintage Disney Films』
 ハル・ウィルナーのプロデュース・アルバムで'85年のクルト・ワイル集と'88年のディズニー映画音楽集。この2作品の間にセロニアス・モンク集があるんだけど、なぜか素通り。いつか聴こうとは思ってますが。
 ハル・ウィルナーの作品が面白いのは、その出演者にあるわけで、クルト・ワイル集ではマリアンヌ・フェイスフル、ヴァン・ダイク・パークス、ルー・リード、スティング、トッド・ラングレンなどロック・サイドから、そしてヘンリー・スレッギル、ジョン・ゾーン、カーラ・ブレイ&フィル・ウッズ、チャーリー・ヘイデンなどジャズ・サイドからの実力者達が、それぞれのクルト・ワイルを歌い演奏する。
 このクロスオーヴァーな試みは『STAY AWAKE』ディズニー映画音楽集へも引き継がれ、ナタリー・マーチャント、ロス・ロボス、ボニー・レイット(「Baby Mine」が素晴らしい!)、トム・ウェイツ、スザンヌ・ヴェガ、アーロン・ネヴィル、ガース・ハドソン、シンニード・オコナー、更にジェームス・テイラー、ハリー・ニルソン、リンゴ・スターなどロック界の大物まで参加し、ジャズ・サイドからはベティ・カーター、ビル・フリーゼル、そしてなんとサン・ラと彼のオーケストラまで参加。なんとも豪華で贅沢なアルバムとなっている。
 誰もが知っている名曲を、個性的なミュージシャンが独創的に歌い演奏する。スリルあり安らぎあり、とても楽しめる音盤です。
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