この三連休は山口の長男のところを経由して
またまた鹿児島にまで行ってました。
 
 
目的は父の海洋葬。
 
大阪生まれ大阪育ちの父ですが(わたしもそうなのですが)、生涯最後の土地は桜島の見える鹿児島でした。
 
元気な時は週に3回はこの海に釣りに出かけていたらしい父。
 
遺言で、お骨は桜島の海に撒いてほしいと言ってたんですよね。
 
 
妹が調べてくれたら
なんとそのようなセレモニーをしてくれる業者さんがあったのですよ。
 
クルーズ船を貸し切って、桜島近くの海まで行って出て、パウダー状に加工したお骨を撒くことができるんです。
 
 
 
 
こんな船。
 
 

 
 
なにぶん、初めての経験で。
 
どんなセレモニーになるのか、全く想像もつかず。
 
 
 
船内に乗り込んだら、こんな素敵なしつらえになっていました。
 
 
 
 
 
 
昨日まで雨だった鹿児島は、こんな晴天。
 
 
 
 
お天気すらも父の計らいのように感じました。
 
 
父はただ、大好きな海に還りたい…
 
そんな思いだったのかもしれないけど
その想いを話してくれたおかげで
 
今、残された私たちがこんなに綺麗なお天気の中
 
集い
 
笑い
 
楽しんでいる。
 
 
 
 
 
 
海の輝きが尋常でないほどに美しくて
 
父は死んだ後もこうしてギフトをくれてんだなって思うと
 
感動で泣けてしょうがなかったです。
 
 
悲しいんじゃないの。
 
もう、愛しか感じなくってね。
 
 
 
 
 
 
 
 
景色の美しさと
 
大きな父の愛を感じて
 
ポロポロポロポロ泣いていました。
 
 
 
ありがとうしかなかった。
 
 
 
 
生き様はこうして
 
肉体を失った後でも、残されたものに与えることができるんだなって。
 
 
 
死んで終わりじゃなくって
 
たぶん、ずっと
 
この海に帰ってくるたびに、思い起こさせてくれるんだなって。
 
 
 
こんな素敵なセレモニーがあること。
 
 
体験させてもらえたこと。
 
 
 
本当に嬉しかった。
 
 
 
 
 
 
セレモニーを仕切ってくださった女性が
アテンドしてくださりながら、本当に素敵な笑顔でした。
 
 
その笑顔が
このお仕事を心から喜んでいることがわかって
それも嬉しかった。
 
 
わたしの知っているお葬式は
それこそ、笑っちゃいけなくて
表情固めて
みんな黒い服着てて
ボソボソと話さなくてはいけない。
 
 
懐かしいお顔に会えたりして嬉しいもあるけど
そんなテンションは出してはいけなくて
悲しいだけが唯一の許される感情、みたいな。
 
 
 
じゃなくて
家族だけだったのもあるけれど
いっぱい笑って
ふと泣けて
ものすごくのびのびとしていて。
 
 
なんでも許されていて
受け止められていて
包まれているような
そんなセレモニー。
 
 
 
 
 
そして
 
これがパウダー状になったお骨。
 
包まれている紙もちゃんと溶ける素材だとか。
 
 
 
 
 
手に持ったら、ずしりときて、泣けました。
 
 
父なんだ。
 
 
父なんだと。
 
 
 
 
 
お祈りをして、海の神様にご挨拶して
 
アテンドの彼女がまずお花を撒いて、花道を作ってくれます。
 
お花も溶ける素材で作られたもの。
 
 
 
そして順番に、父を海に。
 
 
 
 
 
アテンドの方が教えてくれて、すごくびっくりしたのが、その撒いた後あたりに、一羽だけ海鳥がいたんですよ。
 
 
それは、いつも起こるらしいのです。
 
 
 
普通、海鳥は群れで行動しますから
本当にこの海洋葬の時に、いつも一羽だけの海鳥が寄ってくるのが不思議なんですって。
 
 
 
そしてね、撒き終わったあと
撒いたあたりを船で3周回ってくれる時間があるんですけど
その時、ずっとその海鳥が船の上を一緒にくるくる回っていました。
 
 
こんなことがあるんですね。
 
 
母はその海鳥にずっと話しかけてました。
 
 
わたしも鳥を見ながらずっと泣いてました。
 
 
 
 
 
 
 
あとは海にお清めのお酒とお水を撒きます。
 
 
 
 
 
 
セレモニーはこれで終わり。
 
 
 
すごくよかったです。
 
 
 
とてもとても自然な感じがしました。
 
 
 
父は戒名もなし
お墓もなし
 
だけど
私たちの心に大きな大きなナニカを残してくれました。
 
 
 
こんなに美しい時間はないんじゃないかと思えるほどに
 
 
本当に美しい時間を過ごさせてもらいました。