昨日、うちに10年以上いた愛犬ネネがお空に還りました。
 
 
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たまらなかったのは
 
夫が
 
もう食べられないのに、大量のドッグフードを買ってきてネネの横に供えたことと
 
7歳になったばかりのソラが
 
夜眠る前にやっと実感が湧いたようで
 
わたしのところに来て
 
『ネネと散歩行くの楽しかった』
 
と言って、しゃくりあげて泣き続けたこと。
 
 
 
食べないエサを買って来るのは夫なりの思いだし
 
ソラに関しては普段、どんなことがあってもほとんど泣かない子なのに(痛いとか、お兄ちゃんと喧嘩しても大泣きしたのを見たことない)
 
それも【死】というものがわかるんだなということや
 
育っている感情の豊かさに感動したのでした。
 
 
 
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2週間前くらいからかな。
 
散歩に行きたがらない事が増えて
 
あっという間に歩き方がおかしくなり、下半身が麻痺しだした。
 
最初は家の玄関に入れてあげて様子を見ていたのだけど、そのうちエサも食べなくなりました。
 
ほとんど動かなくなったので、今度はリビングにあげてあげました。
 
そこから3日か4日かな。
 
お水だけ1日に何度か飲み
 
血尿のような、血便のような、そんなものを少し垂れ流すようになり
 
いよいよ介護状態だな〜
 
そう心配になって来た矢先に
 
ほんと電池が切れるかのように死んでいきました。
 
 
 
 
昨日はわたしは午前中用事があり
 
その用事中に留守番していた四男から電話が入ったんです。
 
 
『お母ちゃん、ネネ死んだ…』
 
べそをかきながら。
 
 
わー
 
居ない時に死んじゃったんだー。
 
最後くらい撫でていてあげたかったな。
 
 
そんな想いでいっぱいになり、涙が次から次へとこぼれました。
 
 
用事を済ませ、家に帰れたのはそれから2時間は経ってました。
 
 
冷たくなったネネと対面です。
 
 
帰ると、目を見開いたまま、まったく動かないネネがそこにいました。
 
 
わたしは駆けつけて
 
ネネ!ネネー!!って名前を呼びながら、冷たい身体を撫でたんです。
 
 
すると、横にいた三男が
 
『あれ?今、口から動かんかった?』
 
と言うのです。
 
 
うそ?
 
うそ?
 
 
それでもっと大きな声で、名前を呼んでみました。
 
 
すると、口がわずかに動いたんです。
 
 
それはね、まるでなにかを最後に伝えようとするかのように。
 
 
寝たきりのネネに目線を合わせて、名前を呼ぶと
 
口をわずかに動かしてくれたんです。
 
 
 
もう号泣汗汗汗
 
 
 
 
待っていてくれたんだ。
 
 
命の炎をほんのわずかだけ残し、待っていたんだ。
 
 
看取らせてくれるんだ。
 
 
わたしの願いは届いたんだ。
 
 
 
 
ネネはわたしが拾ってきた犬なんです。
 
朽木の山奥に住んで一年になる頃、近くの友人の家の傍に捨てられていたネネ。
 
そこのおウチの人は留守がちにするから飼えないと言って、保健所に連絡をしてその日の夕方引き取りに来るという直前
 
偶然わたしがそこのおうちを通りがかって
 
見慣れない犬がいるから、車から降りて話を聞いたんです。
 
 
ネネと目が合って
 
そのまま置いておけなくなり
 
「わたしが飼うわ」と言って連れて帰りました。
 
 
友人はびっくりしてましたね^^
 
犬を飼うことにまったく躊躇も検討もない速さに(笑)
 
 
もうこういうのはご縁だと思うのです。
 
 
考えたら、いろんな思考で動けなくなる。
 
 
目があった。
 
可愛かった。
 
いじょう。
 
 
 
その頃からわたしは本能で生きてました。
 
 
 
当時、携帯も持ってなかったから、仕事に行ってる夫に連絡することもできず
 
遅くに帰ってきた夫は玄関を開けたら犬がいて、ひっくり返りそうになったって(笑)
 
 
そんな出会いでした。
 
 
 
犬の恩返し
 
なんか、あるのかないのかわからないけど
 
ネネはすごくわたしたち家族や家を守ってくれる子でした。
 
 
山の中なので、いろんな動物がやってきたりします。
 
自分の身体より何倍も大きい牡鹿をおっぱらっていったこともあるし
 
猟犬が4,5匹来たときも、一撃でした。
 
 
普段、ワン!とも吠えなくて
 
人が来たらすぐにお腹をだしてしまうような犬なんです。
 
「番犬にもならないね」とよく言われましたが
 
番犬でした。
 
正真正銘の。
 
 
たまに家に紛れ込んでくるイタチやハクビシンも
 
いつも一発で仕留めていたんです。
 
 
だから、新しい家族が増えるときは、ネネは受け入れてくれるかな?というのが心配でした。
 
鹿や猟犬は
 
完全に流血させるような強い子でしたから。
 
 
 
ネネを飼ってから
 
猫を飼い始めました。
 
鶏も飼っていたときがあるし
 
山羊さんがきたりもしました。
 
 
最後にはソラという赤ちゃんが加わりました。
 
 
けれども
 
なにが参入してきても、受け入れてくれました。
 
 
 
 
感動したのはソラが生まれたとき。
 
どんな反応するかな?と思ったら、赤ちゃんのソラを嗅いで、すぐに舐めてくれました。
 
 
わたしが大切にしているものは
 
すべて大切にするよ。
 
そんな考えを持っているかのようでした。
 
なにも言わなくても、それらがわかるようでした。
 
 
本当に忠犬でした。
 
 
 
最後はちょうどいいくらい
 
介護をさせてもらって
 
けど、介護がつらくない程度の期間でお空に還りました。
 
 
最後の最後まで完璧な犬でした。
 
 
 
なんだか心に穴がぽっかり空いたという表現がぴったり。
 
 
 
明日家族が揃うので
 
お葬式です。
 
 
みんなでネネに感謝を伝えたいです。
 
 
 
ネネがいたから、家族で豊かな散歩の時間があったから。
 
 
子どもたちとの散歩の時間を
 
わたしはとても大切にしていて
 
引きこもっていた次男とも犬の散歩に行くときに、いろんな話をしたりした。
 
 
 
強くて
 
山で住んでいたときにはいろんな武勇伝があって
 
いつまででも家族で語れるほどに思い出のいっぱいある犬なんです。
 
 
山暮らしの中にいつもいてくれました。