朝日を見るのにわたしが走り出したから
つられて走ったヒロミちゃんのサンダルの緒が切れてしまって
島に二つある商店にゾウリ売ってないか帰りに寄ったらね
お店の前に座っていたおじいに尋ねると
ゾウリは売っていないことを教えてくれた。
いつまで滞在するんだ?と聞いて
明日まで、と答えると
じゃ、明日まで履けたらいいんだな?と言って
ペンチやドライバーや紐を駆使して
直してくれたんです。
久高島の男の人は
とても可愛らしい人が多くって
少年がそのまま大人になったような風情がありながら
やっぱりオトコなんですね。
黙って黙々と修理してくれている温かさにほっこりするとともに
オンナに守られているオトコって
こんな感じなんだなと
感じてました。
この夜、夕飯を食べている食堂でも
島のおじさんたちが
今夜は特別〜と言いながら
三線と歌をプレゼントしてくれたのだけど
本当に笑顔とか、振る舞いとか、可愛い〜〜のです。
そんで朝日から戻った宿では
思わぬ語り合いになりました。
レンタルサイクルしてまた廻ろうと言ってたのに
語り合いは
いつまでもいつまでも続きました。
これぞリトリートですね。
時間に追われず
こころのままに。
分かち合っても分かち合っても足りないくらい
私たちには話すことがありました。
けど、ちょっとだけ
レンタルサイクル〜〜
昨日ガイドさんと巡って
もう一度行きたかったとこ
行けなかったとこ
ポイントで廻りました。
暑くてたまらないけど
漕いでるときは自分で起こしてる風に包まれて
気持ちよかったです。
岬では
波と戯れました。
なぜなんだろう?
波の方に歩いて行きたくなるのは。
一歩
また一歩。
少しでも大きめの波が来たら濡れちゃうのに
それでも一歩ずつ、進みたくなるのは。
やっぱり大きな波が不意に来て
きゃあ〜〜って濡れちゃうのに
また気づいたら
一歩ずつ進んでいるのは。
行きたいんだよね?
生きたいんだよね?
特に最年少のユリちゃんは
もうジーンズがビタビタになっても波に向かって進んでいました。
彼女の今回のリトリートのテーマは
次の回で書きますが
二つのテーマが同時進行で進みました。
だからかな〜と
この姿を見て思いました。
行きたいんだなって。
生きたいんだなって。
ちょっと器のせまい女将が営む食堂があって
けど、わたしはなぜかこの女将が嫌いになれなくて。
注文がバラバラだと
あからさまに嫌な顔するし
店の中には注意書きだらけだし
少しでもお客が溜まると
忙しいと言って来たお客を断るし
でも
その小さな器から優しいのが溢れた時が
すごーく嬉しく感じるから
なんかいいなぁと思っちゃうのです。
小さな器なのに無理しなくていいんだって思えるから。
わたしも器が小さくて
けど、まだ無理して
自分の器以上のことをしてしまうことがあるから。
無理したら
後でかならず、嫌な思いをしてしまう。
そしてそれを振りまいてしまう。
なら、しないほうが
ほんっとマシなのだ。