一人で産むことを決め、準備をしていきました。


読んだ本は、主にこの4冊です。


☆自然に産みたい はしもとちあき

☆自然に産み、自然に育てる はしもとちあき

☆あなたにもできる自然出産 さかのまこと

☆アクティブバース  ジャネット・バラスカス



はしもとちあきさんは、マクロビオティックな生活をしながら5人の子供さんを

あるときには夫婦だけで

あるときには自分と小さな子供だけで生んでいます。


震災が起こる前までは、福島の山奥で暮らし

「マクロビアン」という施設で病気の方たちと一緒に暮らしたり

半断食道場をされていた方です。


どちらの本も、自分たちでお産をするための心構えや

実際に起こるドラマが赤裸々に書かれており

すごく参考にもなりました。


さかのまことさんの本は、お産のバイブル本と言ってもいいくらいの本。


医療従事者ではなく

研究者としての立場から書かれているのが特徴で

お産のまつわるさまざまな方面からのお話が

すごく勉強になります。


さかのさんは、はじめに書かれていますが

「本書はプライベート出産に目標を定めてはいますが、

けっしてプライベート出産をすすめているわけではありません。

むしろ、社会的な態勢の整っていない現状では

安易な無介助出産をするべきでないと強調しなければなりません。」


わたしもそうです。


わたしは5番目のお産にプライベート(無介助)出産を選びましたが

誰彼にでもおすすめしたいわけではありません。


だた、さかのさんの本は

内容が偏っているように思うかもしれませんが

本当のことが書かれてあります。


誰も病院出産のデメリットを声高には言わないですから。

いろんな病院での医療事故と同じく

隠されますし、表に出てこないことがたくさんあります。


この本には病院出産・助産所での出産・助産師さんに出向いてもらっての自宅出産

そしてプライベート出産の良いところ、悪いところを

研究者らしく、つまりしがらみのない目線で書かれてあります。


どんなお産を望まれる方も

この本を一度読んで

本当のことを知ってから(本当のことかどうかも読んで感じてください)

理想のお産というものを考えてほしい本です。


ちゃみの森にも置いてます。

ご希望者には貸出ますよ。


あ、宣伝になっちゃった。


でも、本気でいい本だと思います。


四番目の本は、分娩台で取らされる体勢が

いかにお産に不向きなのかを知りました。



準備は、本だけではありません。


いくら知識を頭に入れたって、心はついてこないものです。


不安は玉ねぎの皮を剥くように

いくらでも出てきます。


その不安と付き合う方法として

ちあきさんの本の言葉がとてもしっくりきました。


「私たちは、万が一を前もって考えることで、その危険を避けるためにはどうするか、

自分がそれを乗り越えられるか、ということを、自分の中に問うことになった。

本当に出産のすべてを引き受けられるか

自分と赤ちゃんの危険を自分で引き受けられるかどうかという覚悟を

確認していくことになった。

そしてそれは妊娠中の日々の中でできることをめいいっぱいしなければ…という

緊張感を持ち続けることにつながった。」


「こんなふうに、ふっと浮かぶ疑問や不安のひとつひとつについて、

自分の意見を確認するにはひとつずつがとても大きな問題のように

真剣に考えた気がする。

やはりなんだかんだといっても、いのちのことゆえの不安があったからだ。」


「ふと思ったのだ。

自力出産だからといって、生命の心配をしているけど、未知のことには

百%の保証はないわけで、これはどうしようもないことよ。

万が一の異常は、どこでどんなお産を向かえたって起こるものじゃないかしら。

未来のことなんて、どんな場合だって、誰にも保証できないもの。

この心配は、これから旅行に出かけるというとき、

旅先での交通事故を心配している図と同じじゃない」と思ったのだ。


↑抜粋ここまで♪


そう、たくさん抜粋しましたが

まさにこういう思考を繰り返しながら、不安と付き合っていきました。


どうして、ここまでの覚悟と不安と付き合ってまで

自分で産んでみたかったのか

今になってみると、わかりません。


ただ、魂の奥の声、とか

ただ、突き動かされた、とか

そんな表現しかできないのです。


自分の中でも何度も何度も、「どうしてしたいのか?」

問い続けました。


夫に反対されるたび、問い続けました。


でも、最後のところでは

本当に死んでもいいから、そうしたいと思っていました。


いえ、死んで困るのは、私でなく夫なので

本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。


だけど、信じたかった。


自分の中にあるはずの、自然の力を。


妊娠するのだから、自前で産めるはずの力が

私にはあるはずだということを。


というより、赤ちゃんのほうにね。


この突き動かされる感じは、赤ちゃんの意思なんじゃないかって。


だって、なんで雪の深い時期に?

なんで、ゴマのお産の後に?

わたしの周りにはプライベート出産をしたファミリーがふた家族もあったり?


こじ付けでも、なんでもなく

今表現できるけど

はるちゃんに会ったから、こう書けるけど

あれが子宮からの声だったのだなって。



あと、準備できることは

祈ることでした。


えっそんなことって感じだけど

日々、祈っていました。


検診にも行ってなかったから、お腹の中にすごく神経を集中させて

どこに頭があって

どこに足があるかなんて

エコーで見なくてもなんとなくわかりました。


怖い異常としては、前置胎盤というのがあるけれど

胎盤の位置さえ、わたしはわかっていたつもりです。


もし、機械に頼れていたら

そんなことはわからなかったと思います。


でも、頼らなければ、わかるのです。


だから、逆子でもないし、前置胎盤でもないことには

なぜか自信がありました。


早期破水も、これまでのお産傾向から

ないと思っていました。

わたしの卵膜はけっこうしっかり分厚い傾向だったからです。


だから、あと怖いことは

臍帯を巻いて出てくることと、胎盤がでないことでした。


だから、祈りました。


そして、それが万が一起こるなら

受け入れる覚悟でした。


日々、適度な運動をし

日々、イメージトレーニングをし


わたしは頭の中では何度も何度もソラを出産していました。


だから、本番を迎えるころには

本当にまったくと言っていいほどに不安には襲われませんでした。


もう、未来を先取りして

体験できていたからです。



そして、一番気を使ったのは

この出産をすることを、秘密にして進めることでした。


ほんの数人の、理解してくれる友人以外には

まったく伏せていました。


これも、ちあきさんの本から学んだことでした。


もし万が一のことがあったとき

例えば両親はどう思うだろう。


知っていたなら、どうしてあの時止めなかったのかと

ひどく後悔させてしまうから。

知らなかったなら、わたしは馬鹿な娘になればいい。


そうして準備をしながら、

予定日が近づいてきました。