Unshakable Bond 48 | ~花天月地~ Bonds 君の隣…

~花天月地~ Bonds 君の隣…

花天月地(かてんげっち)
花が咲いて月の明るい風景。花時の月夜の景色。
花が空一杯に咲き,月光がくまなく地上を照らす意味
東方から舞い降りた2神の完全なる妄想・夢物語…
腐目線注意(CPは虎×鹿Only♡)

次に目を覚ましたのは、

病院のベットの上だった。



目覚めてすぐに母さんの顔が目に入った…


それはもう…ものすごく心配した顔で…



「チャンミン……心配したわ……」


母さんは泣きそうになっていた。




僕は全身を強く打ち、あちこちに擦り傷があったけれど、大きな怪我はなかったようで。

あの階段から落ちたのに…軽傷だった…



ユノが…守ってくれたから……だね……




ユノ……


ユノは……?





「…母さん…僕と…一緒に居た人は…?」




母さんは一瞬だけ悲しそうな顔をしながらも、

「あの子も大丈夫みたいよ…少し頭を打ってしまったみたいで…今は検査とか、色々と……でも、話も出来るし、大丈夫みたい…」



「母さん…あの人が僕を守ってくれたんだ……」

「…そうみたいね……あとで、お礼に行かなきゃね……」





「母さん……

僕が小学生の頃…泣きながら帰って来た日の事、覚えてる……?服に大きな穴を開けて帰って来た日の事…」

「…えぇ…駅の階段で転んだって…」


「本当はね、あの時も誰かに助けてもらったんだ…忘れてたけどね……その子、大怪我しちゃってた…膝からたくさん血が出ててね……僕、それが怖くて逃げたんだ………でも…その子……その子がっ…今日も助けてくれた…ユノ…だったんだ……今更…思いだっ…しちゃっ…て……」




僕は大きな声を出して泣いた……

痛む身体の事なんか気にしないで、


とにかく大きな声を出して泣いたんだ………


「そう…だったのね…母さんも…何も知らなくて…お礼…しなきゃね……今日はゆっくり休みなさい…チャンミン……」

そんな僕の背中を…母はこれ以上は何も言わずに撫で続けてくれた……






安静の為に、

今日は入院する事になって。



夜…病室を抜け出してユノの部屋へと向かった。



コンコン…



返事はない…



静かに病室のドアを開ける…



そこにはすやすやと眠っているユノがいて。



頬に大きな擦り傷があるユノ……



「……ユノ……」


ユノの両頬を優しく包んで声をかけた…


「…んっ…チャン…ミナ……チャンミナなのか……」


「そうだよ…僕だよ…ユノ…」


「……大丈夫…か…?」


「うん……ユノが守ってくれたから……」


布団の上に置かれていたユノの手を握る…



「…ユノは…?ユノは大丈夫……?」


「……大丈夫だよ…チャンミナ…検査の結果的にも大丈夫だった…明日には退院する…よ…」


「良かった……ユノ…良かった…うっ…うっ…」


それでも頬には大きな擦り傷…

手にも包帯を巻いていたし、

いたるところに内出血も……





涙が止まらなかった……


そんな僕を見て、ユノはゆっくりと上半身をおこす。

そして、

僕をそっと抱き寄せた…


「…チャンミナ……良かった……今度は逃げないでいてくれて……」


「…ユノ…ユノだったんだね……小学生の頃、僕をっ…僕を助けてくれたのは……」


「……覚えて…た?…チャンミナ……」


そう言って僕の頬に軽いキスをするユノ…




「ううん……。思い出したんだ…ユノ…あの時、僕…怖くて…ユノの足から流れる血が怖くて……逃げたんだ……ごめんね…ユノ…ごめんね…」


涙は止まらない…


「それに…その時の…怪我が……この……膝の傷…なんでしょ……?」




「チャンミナ…大丈夫だよ…俺が君を守りたかった…ずっと…小学生の頃からチャンミナを見てた…」


「……えっ……?」




「いつも遅くまでランドセルを背負って…歩いているチャンミナが気になってた……

俺、小学校このころから…バスケのジュニアチームに入っててさ。練習、結構遅くまでやってたからさ……そこから帰る時、いつもチャンミナを見たんだ……」



確かに僕はずっと塾に通っていた。

帰りも遅くて。

でも自分で決めた事だったから、どんなに遅くなっても…ちゃんと通っていた…。




「その頃から…僕を…知ってたって…事……?」



「あぁ…瞳の大きい子だなって…なんだか…すごく気になってた…ほんと、毎日気になってた…

いつも一人で歩いてて…チャンミナ…いつもりんごのジュース、飲んでた…いつも同じ場所でさ…

俺も一人だったし、思い切って話しかけようとしてたんだ…友達になれたらなって…

その時にチャンミナが大人とぶつかって……咄嗟にがばってた…何も考えずに…咄嗟に……」


僕を抱きしめる腕に…力が入る…



「…ユノ…僕のせいで…僕のせいで怪我…したんだね…その為に、バスケ…も…」


包んでいた腕が外され、

僕の頬を両手で包んだユノ…


泣きじゃくる僕の瞳から流れる涙をそっと拭って、


「…違うよ…チャンミナ……そのことは気にしなくていい……俺はチャンミナが怪我をしなくて…本当に良かったと思ってた…すぐに立ち上がったチャンミナを見て…安心したんだ…」




ユノ……嘘…だよね……


僕のせいで…


バスケ……出来なくなったんだよね……




あなたのせいでユノは夢をあきらめたのよ……




ハルさんの言葉が突き刺さる……





「ユノ……ごめんなさい……ごめんなさい……」


嗚咽して泣きじゃくる僕の背中を優しく撫でてくれた…



「それから俺…病院の都合で…あの駅にもいかなくなって…チャンミナを見る事が無くなった…どうしているのか…ずっと心配してた…」


「…僕も…塾をやめたんだ…」


「ずっと…ずっと気になっていたんだ…泣いてないかな…本当に怪我をしなかったかな…って…。忘れた事なんか…一度も無かった……。

それが…施設実習でチャンミナを見た時…本当にびっくりしたんだ…

でも…すぐに分かった……あの時の子だって……名前も知らなかったお前を……ようやく見付けたんだ…」



「……ユノ……」



「すぐに声…かけれなくて…チャンミナも…覚えていないのかなって…でも、覚えていないなら…それでいい。その方が良いって。ただ笑ってくれていたら…それでいいって……チャンミナ…ずっと…ずっと前から…好きだったよ……」




「……ようやく掴まえたんだ…俺の初恋の人を………」



ユノがそう耳元で囁いた……








ユノ…

僕だって…

僕だって…本気で恋をした人はあなたが初めてだよ…

本気で愛した人……



それがユノ……



ユノだよ……






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