すいません
すいません
すいません
3回声かけられた。
振り向くと、困り顔の女の子。
知り合いの娘さんと同い年くらいだろうか
素朴な顔だちに
初々しいメイクをほどこした
かわいらしいお嬢さんだった。
わたしは
ときおり、道で声をかけられる。
たいていは、道をきかれるんだけど
でも、わたしはポンコツだ。方向音痴だ。
迷う側のにんげんだ。
たぶん、その場にいる誰よりも
選んじゃいけない人なのに
なぜだか、そのひとはわたしに
声をかけてしまう。
なんつー残念なことだと
ため息をつきたくなる。
あと、そんなに常に余裕がある
人間ではないので、
正直、めんどくさい。
そして、たまに「勧誘」だの
「あなた幸せじゃありませんよね?」と
決めつけて、祈ろうとしてくる輩のパターンも
あるので、
油断ならず、
ほんと申し訳ないけど、お役に立てないから、と
声をかけられても、あえて
きこえないフリをさせていただくことが、
多々、である。
(ごめんなさい、その団体の活動は否定してませんが、道端で声かけられるのほんとイヤなんす)
‥なので、冒頭の可愛いお嬢さんも
一度振り返ったあと
ちょっとどっちわかんないから
いったん、ふっと目線をそらして
スルーしようとしたんですよね(ひどい
それでも、
すいません!
と女の子が呼びかけてきたので
(すごいガッツ)
仕方なく応じたかたちになった。
で、まあ、
案の定?「〇〇バーガー行きたいんです!遠いですか?」と。
あー〇〇バーガー知ってる、よく行く。
でも、ここから口頭で説明するの、むづい

女の子、困ってそうだなあ、助けてあげたいなあ。いっそ一緒に行ってあげようかな?
うーん。でも、家からちょっと離れてるし、
もう帰りたい。てか、正直、ダリィなあ‥
多分、前までのえふりーなおちゃんだったら
めちゃ頑張って道の説明するか、
ダルいなあって思いつつも、
女の子をそこまで連れてってあげたと思う。
でも、
それやってあとであの説明でわかったのかな、
大丈夫だったかな、と心配したり、
よく知らない人に気をつかって心も体力も
消耗したり、
それは、違うよなーて思ったから、
正直に
「あー5分くらいかかるかもね」
「わたし、道の説明すんの、めちゃめちゃ苦手なんだよねー。えーと、この道なりにずーっと行けばたぶん着くよ」
とだけ、伝えて。
女の子も
この人、ないわーと気づいたのか、
もう途中から場を離れはじめてて、笑笑
この説明でわかったのか、どうか、
その子はおじぎだけして去っていった。
ま、わたしは不親切きわまりない態度だった
わけなんだけど、笑笑
でも、
わたしは、ぜんぜん優しくないけど
正直なわたし、でいれたことで
自己嫌悪しなくて済んだし
女の子は一見、お母さん世代で親切そうな?
ちっこいキノコヘア🍄のおばちゃんが
全然ポンコツで冷たいことがわかって
人を見る目がやしなわれていったり
するんだろうし。
結果、オーライなんかもしれん。
知らんけど、笑笑(さいきんこればっか
願わくば、
あれから、あの可愛い女の子が、
だれかちゃんと頼れる人にきいて
無事、ハンバーガー店にたどり着けてると
いいな、と思う。
それだけだ。