独身の頃は、
夏になっても帰省しなかった。
帰省したとしても、友達と飲みにでたりとか、あちこち遊んだりなんて企てると…
親にブチブチと文句を言われて、
大人になってもなんら子供の頃とかわりなく過ごす田舎の日々があまり楽しくなかったから。
他の友達は、オールで遊んでると言うのに…。
子供が生まれてからは、二才ぐらいから、毎年帰省していた。
自分が、日々の家事から解放されて、子供とたっぷり遊べるから。
海には毎日行き、貝殻を集めたり、やどかりを飼ったり、クラゲや小魚を掬っては、観察した。
そんな毎日の中に、
いつも漂ってくる焼きナスの香り。
母は、焼きナスと同じ方法で焼きピーマンも作る。
子供が苦手としちゃいそうな料理だが、
子供たちは、田舎の空気を吸うと、普段横浜ではそんなに好まないものをバクバク食べる。
近所のおじさんがお魚を持ってくると、息子は、すぐに焼いてくれ…とか、煮てくれ…とか、時間にかかわらず要求してくる。
夏の田舎でしか味わうことのない、そうめんうりの酢の物、芋のツルの煮たもの、焼きナス、焼きピーマン、様々な魚のお刺身…
どれもこれも、田舎で覚えた美味しいもの。
今朝は、
娘が大好きな焼きナスを朝食に作ってみた。
キッチンが、夏の実家の香りに包まれた。
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