リリー·フランキーさんをはじめ、出演されてる俳優さんたちの演技が素晴らしい映画でした。
全体的に静かな映画で、セリフも少なく感じました。
その分、表情ですごく伝わってきて。
特に、認知症を患っていた明子さん(木村多江さん)の最期の表情と兼三郎(リリーさん)の表情が、きっと言葉に出すよりも伝わってくるような感じでした。ちょっと鳥肌立ちました。すごいな。
それに、息子のトシ役の錦戸くん。
映画館の大画面で錦戸亮ちゃんのお顔をまた観れる日がきたんだなと思って。
私はエイターになる前から錦戸くんはいろんなドラマで観ていたから、退所してからも演技のお仕事が観たいなと思ってたので、なんだか嬉しいです(心がざわつくことなく観れるくらいの時が経ったなって思ったし)。
4月から赤楚くんのドラマにも出るしね。先週のふてほどドラマも観たよ。昨年。BSでかぞかぞも観てたよ。
仕事が忙しくてなかなか息子と向き合ってこなかったであろう兼三郎との間には心の距離があるようで、でも父親じゃないですか。父親が妻を亡くした喪失感でどうしようもなくなっていて、勝手でもあるし散骨をしに訪れたイギリスでも勝手な行動をする父親に振り回されるんだけど、その、やるせなさや、近づこうとするけどうまくできないふたりの会話や表情とか、もう、寂しげな目がうますぎて🥺
奥様役の高梨凛さんもあの不器用な義父との距離感や、心の中で怒ってる時の表情がすごくリアルで(昔の自分にちょっと重なった)でもトシと娘のエミちゃんと良い家庭を築けてるのが感じられたし、息子の嫁としてもちゃんと受け止めてそしてこれからも支えてくれそうで。
若かりし頃の兼三郎さんと明子さんを演じたおふたりも、それぞれに雰囲気がぴったりで。
とにかく皆さん素晴らしかったな。
家族の関係性がリアルな感じで、例えばうちの夫も仕事人間で家にあまりいないし、息子が小学生の時から単身赴任でほとんど顔を合わさないし、いてもあまり2人で喋らないし、息子もお父さんと何話していいかわからないと言ったりもするし、なんだか私もとても考えさせられる映画でした。明子さんの気持ちになって観てたかな。
あと、なるだけ子どもたちのために健康でいられたらなぁと思いました。どれだけ気をつけていても病気になるかもしれないし夫より先立つかもしれないですけど、残された家族が仲良くいてほしいし幸せでいてほしいな。