突然に君は僕の前に現れた。
誰もいなかったはずの公園のベンチに。
ふと目が合う。
僕は強がって君に話しかける。
「君は誰なの?ビックリしたよ。身体を消せる魔法使いだったりして」
少しの沈黙。
『魔法使いじゃないよ。私はタイムトリッパー。未来から飛んできたの。その瞬間を見られちゃうなんてね』
少しの沈黙。
「正直、信じられないな」
『魔法使いよりは現実的だと思うけど』
「そうかもね」
『私と一緒に来ればわかるよ。』
君は右手を前に差し出す。
「うん。」
手を取り合った後の記憶はない。
僕は闇に落ちた・・。
彼女は
魔法使いでもタイムトリッパーでもなかった。
死神の使いだったのだ。