へろう@




大阪野音の楽屋で日記を書いている私だよ。


TOTALFATのぶんちゃんが隣で筋トレしてる。


緊張感が高まってきているぜ。




ROCKS TOKYO 2012の話の続きを書こうと思う。







ROCKS TOKYO 2012 
若洲公園


5/27




ロックスは3回目の出演。


始まってから毎回出演させて頂いている。


ありがとうございます。


最初は一番小さいステージ
翌年は真ん中のステージ。
そして今回はWING STAGEという一番大きなステージでの


トップバッターだった。




朝8時に会場着。


準備体操。
ラジオ体操。


そして楽屋で少し寝る。




そこで何とプライマルスクリームがリハーサルをするという情報が入り、スクリーマデリカ。
ダッ、とWIND STAGEまで行く。


そこには。


会いたかった。


プライマル・スクリームがステージに。
そして俺の師匠。ボビー・ギレスピーがいた。


プライマル・スクリーム。


朝の9時半からリハーサル。


最前列に俺とヒロ。しか居なかった。


着いた瞬間「Hey, nice suits」って言われた。




リハは音チェックしながらもガッツリ5曲ぐらいやっていた。


もうノリノリで観てしまった自分が恥ずかしい。
が後悔していない。




終わった後は裏でご挨拶させて頂いた。


ボビーが「おーさっきのスーツの君か」と声をかけてくれた。
(こいつ、アーティストだったのか)って思われただろうな。


そして軽く話した後サインを貰う。




ここで一つ小話を。


俺の部屋の壁には一枚のTシャツが飾ってある。


そこには2005年のプライマル・スクリームZepp東京公演で


入り待ちをして貰ったプライマル・スクリーム全員のサインが書いてあるのだ。


しかし、ボビーだけは一足先に会場入りしていたので貰えなかった。


当時無能な学生だった俺は思ったね。


「絶対デビューして同じステージに立つ時にサインを貰う」ってね。




その小さくて馬鹿馬鹿しい夢が叶った瞬間でもあったのだ。


その時点で俺の涙腺は気づかない間にほんのり刺激されていた。


朝10時だってのにな。


誕生日が同じだって事も伝えたよ。


かなりビックリしてくれていた。


"Happy birthday when it comes!"って言ってくれたよ。




他にもかなり色々話してCDも貰ってくれた。


あなた達の曲もカバーしてるんです、って言ったら


すごい喜んでくれた(良かった)。


残念ながらホテルに帰って色々やる事があったみたいで


ステージは観て貰えなかったけど抱きしめてくれて


また後で会おうぜって言ってくれた。




この一連の流れ中ずーっと鹿野さんが写真を撮りまくっていて


後で見返したが俺の顔は見れたもんじゃないぐらいにやけっぱなしだった。


ロックスターとしてあるまじき行為だ。


でも仕方ない。


もう無理だと諦めた。


こういう時は”キッズ”なんだってね。




史上最強の刺激をプレゼントしてもらった直後に


我々の本番時間がやってきた。


シャンペイン史上最大の舞台。


1万5000人だそうだ。




ステージ裏で待機中、鹿野さんが二日目の熱い開会の言葉を炸裂させていた。


ロックスと双子って言ってくれたのは嬉しかったね。




音出しはアクセラレーターを演奏した。


そりゃそうだろう。


それ以外に何があるんだ?




そして本番。


Perfect.


Just perfect.




もう何もかもが完璧だった。


天気。
オーディエンス。


演奏。


テンション。


体調。


パフォーマンス。




自分達でやっていて「最高だ」と思う瞬間は何度もあるけど、


最初から最後まで最高だったのは今回が初めてだったかもしれない。




でも一つ思った事が「意外と小さいな」という事だ。


誤解を恐れずに言うならば。


もう既に次の大きい所に目が行っている、という事でもない。


最初からシャンペインはもっともっとデカイステージを想像しているのだ。


とてもありがたかったし、もちろん初めての規模だったけど。


妄想が膨らみ過ぎて、現実にそれに近い規模に立っても慣れてしまっている。


のかもしれない。


よくわからないが。


とにかく「こんなもんじゃない」という気持ちをメンバー4人全員が抱いた事は事実なのだ。




観てくれた人達、ありがとうございます。



本番終了して楽屋に移動。


着替えてからのメンバー&スタッフでビール乾杯。


「お疲れ様」


あー。


本当に美味い。


酒は弱いけどライブ終わった後の一杯はゴックリ飲める。


特にその日はもう水の様に身体に染み渡っていった。




江沼の声が聴こえた。


plentyに癒されながら飲むビールは格別だった。




段々人が集まってきた。


アベンズチームと会う。落ち着く。


White Ashも会う。のびちゃん。


サカナクション。皆ええ人や。


さめざめ。はじめまして。


アラン・マッギー。…。














アラン・マッギー!?














oasisとプライマルを発掘した貴方様が何故この会場に。


そう、その日はアラン・マッギー師匠もDjをしに来ていたのだ。


これはさすがに緊張した。


どこからどうみてもイタリアの気の抜けたお洒落なマフィアのドンにしか見えない。
でもめちゃくちゃ良い人だった。CDも渡した。


スカウトされたらどうしようか?と心配したけど皆に無視された。




そんなこんなでほぼアーティストエリアに居た。




そしたらプライマルチームが会場到着。


またしても色々お話を。さっき挨拶しておいて良かった。


イネスとは真面目な音楽業界の話。


バーリーとは世間話。


ボビーとはロックのなんたるかについて話した。




そして本番が近づく。


WIND STAGEに移動。




どこで観ようか迷ったけど、音が鳴った瞬間客席にいた。




本番。


もう最強の最強の最強だった。


Amazing。


「これが「カッコイイ」という事だ。覚えておけ。」


とでも言わんばかりの最強っぷりだった。




おそらくプライマルを知らない人が多かったと思う。


でもプライマルはそういう時にめちゃくちゃ良いライブをする。


最初はどう動いて良いかわからない感じだったオーディエンスが


段々とジワジワと岩盤浴にて湧き出る汗みたいに熱くなってきているのが


わかった。




この人達の事は知らない。


曲も知らない。


歌詞もわからない。


MCも全くわからない。


でもこの人達がめちゃくちゃにどうしようもなく途方もなくカッコイイって事だけは


わかる。




そんな感じだった。


そして終盤のヒットパレード連投。


俺はただのクソガキだった。


ヒロと片平兄貴と踊り狂った。


ノブとも肩組んで歌った。


もうプライマルの前ではただのキッズだった。


クソキッズだった。




そして最後の曲"Rocks"。


最後の最後で泣いてしまった。




言ってしまえばその日は朝からもうどっかおかしかった。


でも俺は出演者でカッコつけなくちゃいけないしスカさないといけないのだ。
誰になんと言われようと強がらないといけないのだ。


でももうそれがその時ばかりは吹っ飛んでしまった。


ネジが外れた。


泣いた事なんていつぶりだろう。


もうヒロの肩を借りて泣くじゃくった。




人のライブを観てガチで泣くなんてありえないと思っていたのに。




しかも思い返してみても理由が見当たらない。


それが悔しい。


もうやられた。


というのはこういう事を言うんだろう。




そして絶対に彼等に追い越してみせると改めて決意した。




終わって楽屋で挨拶。


どれだけ素晴らしかったか、どれだけ感動したかを話した。


おそらくそういう事は聞き慣れていてうんざりするだろうに


快く笑顔で受けてくれた。




俺がクソが付く程のガキの時から憧れだった人。


誕生日が同じってだけで


「もしかしたら俺もボビーみたいになれるかもしれない」と


勘違い人生を始めるきっかけになった人。


その人とこうやってレベルは違えど同じアーティストとして会えて良かった。




「[Champagne]、また会おうな」




と言って去って行った。




俺はこの日を忘れないだろう。

Thanks very much.








さぁシャキっとせねば。


というわけでハム&エッグでも食べにいく。


とても余計な声が入ってきたりするけどそんなものは


飯と一緒に消化してしまえ。


弱音も吐けばいいのさ。


弱音も立派な音楽だぜ。




というわけで昼飯時間にお邪魔したね。


色々決まってきた。


色々お楽しみに。




また明日。




でわでわ@




洋平